short

□pure love。◎
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【あ…、やばもうこんな時間、。…俺、そろそろ帰るわ。】

『……やだ………』




【…え、…?】

『…………』





気付けば私は、立ち上がりかけた涼介の服の袖を掴んでいて。


予期せぬ事態に、涼介は動揺していて。

凜…?、そう語りかけた涼介の声は困惑していた。














【…………どした?】



不意に涼介は私の横に再び腰を降ろし、私の頭に優しく手を置いた。





【なんかあった?】

『…………』




私はふるふると頭を横に振った。



【凜……黙ってちゃ分かんないよ、。】













『……………涼介の馬鹿。』

【へ…っ、?】
















『…………、馬鹿。』

【…………、うん。】




2回目そう呟いた時には、涼介は既にすべてを悟っていたようで。









『コンサート…また各地回るの?』

【………うん……】







じゃぁまたしばらく会えなくなるんだね、ってポツリと呟く彼女に俺は返す言葉を見つけられなくて。



ごめん、せめてもの思いでそう言うと凜は力なく笑った。




『涼介は何も悪くないよ。…それが涼介の仕事なんだから。』




【凜……】




華奢な体を自分の胸の中に包み込む。







『涼介…、苦しいよー……。』





そう言った凜の声は、震えていた、気がした。






















pure love


我が儘な私を大好きと言って抱き締めてくれるあなた。






--END--

model:山田涼介


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