shortstory

□好奇心の恋
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好奇心と言ったら、嘘になるでしょう。

初めから好奇心ではないと、気付いていたのかもしれません。









俺と景吾が付き合い初めて…1年と少しが経過した。

その日、俺は景吾に好きと言った。
勿論好奇心だった。
けれど、景吾はそれを拒みもせず、それを受け止め、付き合う事になった。
その瞬間、何かが芽生えたのかもしれない。


「あぁ、待たせたな」

「待ってへんよ」


合言葉のようになった会話。
そうなるのも可笑しくない。
なにせ、あの生徒人数の多い氷帝学園の生徒会長だ。


「少し長引いてな…」

「気にしてへん」


気にしてないと言っても、時には2時間も待つ時もある。
けれど、待ってないと景吾を困らせない為に嘘をつく。



でも、そこまでして貴方を…。


最初は好奇心だっのに…。


まるで魔法のように虜になって、堕ちていった。


「そうか?」

「景吾は自分の事だけ考えたらええんや、俺は気にせんで?」


そんな女々しい言葉も、答えを求める問いも、あの日言った言葉も、

今では、好奇心ではなかったのかもしれない。


「普通、お前の事を気にすんだろ」

「そんなワケ…」


言葉の途中で、はじめて貴方と俺の唇が重なって


ああ、俺は貴方が『好き』なのだ。


と、俺は実感した。




end




****

一年かかって漸く気付く侑ちゃん



2011*0903

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