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□元拍手(開設〜大体月ごとです)
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セラムン:うさぎ視点








満月か…

綺麗………

彼処に住んでいたなんて





かぐや姫とかって、
もしかして
私のことだったのかな?

月の住民だし?
それとも、
クイーンセレニティかな?

私がプリンセスだった時は
かぐや姫みたいに
たくさんの男性から
求婚されなかったから、

きっとクイーンの話かな?
「クスッ…」

窓辺に座って
右手に顎をのせて
月を眺めてぼーっとしてたけど
その美しさに
思わず
色々と想いを馳せて

笑ってしまった…

「どうしたんだ?」

後ろから
お腹辺りを温かい腕に
抱き締められた

まるで全身で自分のだ!

って言っているかのような
この人自身の檻に
捕らわれる形になった。

後ろから抱き締めてきた男性に
顔だけを向けて

「ちょっと…ね…」

といって、
にこって笑って答える

“追求するつもり?
恥ずかしいからやめて”

と、暗に言葉をにじませながら
答えると


相手もニコッて笑って
「君のすべてを知っていたいんだ。」
と言った後

口に一つ
目に一つ
耳許に一つ…

次々に優しいキスを落とされた。



仕方ないなぁ…


「きっと、貴方も笑うわよ?」

「言って貰わなければ
判らないと思うよ。」

首にキスを一つ落とされる。

「月があんまり綺麗だから、
昔あんなところに住んでたんだなあって感傷に浸ってたの。
それから、かぐや姫の昔話を思い出して、
私の記憶では、前世でたくさんの男性から求婚されなかったから、お母様…クイーン・セレニティがかぐや姫だったんじゃないか?
って、思ったら…
笑っちゃったの…」

「そうだったのか…」

「うん!」


「うさこ。君はたくさんの男性から求婚されて、すべて断ったあげく月に帰ってみたかったのかい?」

「あり得ないからやってみたいわ?」

頭のてっぺんに
キスを一つ落とされて

「…。俺はごめんだ。
うさこの帰る場所は此処だし、
うさこの魅力がわかるのは
俺だけでいいし
求婚を断られるなんて
考えたくもない…。

俺がうさこを5人分愛す!

ってことでいいんじゃないか?」
「それって…」

掌にキスを落とされ
だんだんと顔が近付かれ
熱い眼差しを受ける…

お互い見つめ合い
おでこをくっつけながら
クスクス笑いあった………

≪END≫
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