オリ主のオリ主によるオリ主のための聖杯戦争
□聖杯戦争、第一夜
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何十回も甲高い金属音が鳴り響く中、遠くで一人のサーヴァントが弓と矢ではなく螺旋状の刀身が特徴である剣を持っていた。遠坂のサーヴァント、アーチャーだ。
アーチャーは戦闘が始まった時から観ていた。最初は傍観に徹していたが、凛に指図され、矢の一撃で仕留めるという不意打ちすることになった。
「I am the bone of my sword.」
螺旋剣が矢のように細くなる。その剣を弓に添え、矢のように放とうとする。弓を引く音がギシギシと限界を達しているが、アーチャーはさらに弓を引く力を強める。
「偽・螺旋剣K(カラドボルグ)!!」
矢となった螺旋剣は一直線に穂群原学園の校庭へと放たれる。校庭で爆発したような砂煙が立ち上る。
アーチャーはそのまま生死の確認をせずに凛のいる遠坂邸へと戻った。
校庭の砂煙が晴れる。地面にはアーチャーの放った螺旋剣と刀身に罅が入ったキャスターの剣が落ちていた。
アサシンは紅葉の前で球状の青いオーラみたいなものを出現させ、アーチャーの攻撃を防ぎきっていた。
螺旋剣と大剣の衝突で予想以上の体力が削られ、肩で息をするキャスターは無防備だった。この機会を見逃すアサシンではなかった。
紅葉を安全な場所に移すと、すぐさま短剣を構え、キャスターへとめがけて襲いかかる。
大剣を持たず、肩で息をしているキャスターを倒すのは容易だと認識していたアサシンの予想は大きく覆された。
キャスターは拳を握り、アサシンの短剣を振るう以上の速さでキャスターの拳速が繰り出される
。
アサシンのボディにキャスターの右拳が撃ち込まれる。アサシンは押し負かされ、体が一瞬だけ宙に浮いた。その一瞬でもキャスターが再び攻撃の構えを取るには十分な時間だった。