Vss(Series)

□泣いてる君は見たくないのに
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彼女の目からポタポタと流れ落ちる涙が、地面に小さな染みを残していく。



「名前、泣かないでよ・・・、泣いている名前は見たくない」



オレが彼女を傷つけた。
それは紛れも無い事実で。



「ごめんな、名前」


オレにできることは、地面にうずくまり泣いている名前の身体をそっと抱きしめ、ひたすら謝ることだけ。


くそっ・・・


自分の無力さを嫌でも痛感させられた。





「いやいやいや、カカシ先輩何カッコイイ描写使ってんですか!?ただ先輩が私の足を踏んだだけですよね!?」


「あれっ、そーだっけ?」


「そうですよ!!」


「まっ、名前が泣いているのには変わりないでしょーが」


「先輩が思い切り踏んだからです!!」


「だから悪かったってー。とりあえず泣き止みなよ」


「ううっ・・・」


「ほら、可愛い顔が台なしでしょー」



名前の目に浮かぶ涙を人差し指で拭い取ってあげた。



「名前に泣き顔は似合わないよ」


「っ、先輩・・・」





「鳴き顔が一番似合・・・おわっ!?!!ちょっと名前っ、急に刀振り回したら危ないでしょーがっ!!」


「黙れバカカシっ!!」


「バカカシ!?!!先輩泣いちゃうよ!?」


「泣けっ!!」




鳴いてる君は見たくなる

(死ね変態!!)
.


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