ORANGE days
□02マルコのお節介
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「ソラ?」
「あ…」
船に戻ったソラはこれから島に降りるマルコに出くわした。
走って戻って来た為に軽く息が上がっていたが、マルコの顔を見た瞬間疲れも忘れて口を開いた。
「聞いて下さいよ、マルコ隊長!」
「あ?あ、あぁ…」
余りの剣幕に若干引き気味なマルコ。
普段のほほんとしているソラからは想像もつかない様な鬼の形相……とは言っても元が可愛らしい顔立ちのせいでそれ程迫力はないのだが、それでもこんな風に怒っている事は珍しい。
一体何があったのか…そう思うのは必然的だった。
「あたし、今日と言う日をすっごく楽しみにしてたんです。」
「あぁ、知ってるよい。」
「なんせ久しぶりの上陸な訳ですし。」
「買い物行くって張り切ってたもんなぁ。」
「おっしゃる通り。」
日頃から海賊してても女は捨ててないと言い張るソラ。
そんな彼女は普通の女の子と同じ様に可愛い物やお洒落が大好き。
クローゼットの中には着る機会を待ちわびているワードローブがぎっしり。
部屋の中はお洒落なアンティーク調の小物で統一。
好きな物に囲まれていると幸せな気分になれるのだ…、とそんな所は普通の女の子の何一つ変わらない。
だから島に降りた時はショッピングに出掛け、ストレスを発散するかの様に買い物をするソラ。
てっきり今日もまた沢山買い込んで来たものと思っていたマルコは、ここに来て初めてある事に気がついた。
「そーいやー珍しく手ぶらだな。」
その言葉でソラは眉間にシワを寄せた。
「買い物行かなかったのかい?」
ピク…
「それが…」
マルコの一言で先程の騒動を思い出したソラは、よくぞ聞いてくれたと言わんばかりに顔を上げ…
何の気なしに聞いてしまったマルコは、この後ソラに出くわした事を後悔する羽目になるのであった。
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