その瞳に映す

□一時
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「何、総ちゃん。歳君の部屋にまきびしばら蒔いたの?」


「うん、土方さんの嫌がる顔が見たくてね」


「ははっ!程々にしときなよ」


「はーい」



結局総司のお勧めの団子を買い、屯所の縁側で茶を飲み飲みこの数ヵ月の出来事を聞く


主に総ちゃんによる歳君への悪戯


相変わらずのようで安心する



「ふ〜ん…雪村綱道か〜」


「そっ、千鶴ちゃんは綱道さんを探すために江戸から京に来たんだ」



新撰組に変若水を持ち込んだ蘭方医


羅刹


どこかで聞いた事があるようなないような


大ばば様に相談の手紙でも送るか


見返りは求めないでもらおう


ほぼ無理であるが、そう思わずにはいられない


これ以上求められては大変だし



「さてと、今日って烝君いる?」


「山崎君?ん〜いたんじゃないかな?」



「そっか、ありがと。お団子全部食べてもいいから」


「ありがと」



烝君を探しに行こうかな


総ちゃんからは新撰組の事も聞けた


今度は烝君から情勢を聞かなくちゃ


監察方だけが住まう部屋へ向かう



「烝く〜ん入るよ〜」



断りもなく烝君の部屋に入る



「あり?」



いない


はぁ、またか



「仕方ない…後で総ちゃんはシメるとして烝君を探しに行くか」



ついでに顔出しもしとこうか


何が悲しくてつい最近まで一緒にいた座までいかなきゃならないのか


まぁ、週に何回かは顔出しをしなくちゃならないのが今日になっただけだ


そこは腹にくくろう





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