【F2119】URA

□「週1」
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『週1』



「ゾーロー、まだかぁ?」
「まだ……もうちっと……」

ハァハァとゾロの忙しない呼吸が背後から聞こえる。
ルフィは風呂場の床に這いつくばるような格好で、ケツだけを高く持ち上げ、ゾロに突きだしていたりする。
もちろん風呂なので素っ裸だ。ゾロも自分も。
そして只今、ルフィのおしりにはゾロの野太い息子が出たり入ったり、せっせと往復を繰り返していた。

「ルフィ、足、痛くねェか?」
「んっおれ、ゴムだから…平気だぞ?」
「ワリィな、手伝って貰って……」
「もういいよ。いいから早く終われ!」
ぱんぱんと肌を打ち付ける音が生々しく響く。
なぜこんなことになっているのかと言うと、ルフィが週に1度の入浴に来たところ、同じく週1のゾロと鉢合わせて。それはいいのだが(誰かと一緒に入るのはたのしい)、ルフィが「ようゾロ!」と声を掛けたとき振り返った相棒は、あからさまにゲッと顔をひきつらせたのが始まりだった。

『ゾロ? なんか隠してねェ?』
あのときルフィからはゾロの広い背中が湯煙の中、浮かび上がっているのだけ見えた。
そのゾロが何かを抱えるようにし、ルフィはゾロが何かしら隠したのだと思ったのだ。
『こ、こっちくんなよ? ルフィ』
『そう言われたら余計に行きたくなるだろ、そう言うもんだろ』
『いやいや待て!』
『待たねェ!!』
それが間違いだったのだと、今ならわかる。好奇心が仇になった解りやすい例だとも。
ルフィがゾロの肩越し、そのお股を覗き込むと、潔く観念したゾロが「処理中だバカ」とナニを握ったままため息を漏らした。

つまりは──
ゾロはオナニーの真っ最中だったのだ。

『おお、ゾロのちんこ立派だなぁ』
『普通だろう』
『おれよりはデケェ!』
『気が済んだらあっち向いてろよっ』
『よいよよいよ! おれ手伝ってやる!!』
面白そうだし、何より自分よりデカイそれを握ってみたかった。だから申し出た。
だけど切れ長の眼をきらんと光らせた剣士がのしっとルフィを後ろから押さえつけてきて……。
そして一言、そいつは助かる、と言うと同時に、ずぷりと入り込んできた長い塊に抗う暇もなく、ルフィの初体験は開始されてしまったのだった。

「まーだーかー!!?」
「まだ……もうちっと」
「さっきからそればっかじゃねェかっ」
それになんだか、じゅぷじゅぷと音が変わってきたような気がするのだ。ルフィのタマタマの裏を何かが伝うのを感じる。
「ゾ、ゾロまさか……! いっぺん出したなっ!?」
「ちっ、バレたか。すまんあと1回!」
「え〜〜。おれもう風呂出たいんだけど……力抜けてきたぁ」
そうルフィは基本的に風呂が苦手だ。体にまとわりつく水分が力を奪ってゆくから。
「ふにゃふにゃだな、ルフィ」
「当たり前だ〜、おれは能力者だぞぉ〜…」
声までひ弱になってきたじゃねェかぁぁ。
「そうじゃなくて……」
と否定されて、ルフィがん?と顔だけゾロに向けると、背中に被さってきたゾロがルフィの肉棒をきゅっと握った。
確かになんの反応もしていないので、ふにゃふにゃだけれども?
「そっちかよ!」
「今キモチよくしてやる」
「え? …えっ? あ……あっ!」
「カワイイ声出せんじゃねェか」
ますます興奮してきた、と荒い息遣いでゾロが耳元で囁いた。
ゾクリと粟立つ背中にルフィは変な気分になりながら、急所を擦られ劣情は高まる一方。
「ふあ、あっ、んっ……ゾロの、またでっかく…なっ……!」
「ああ、本気出していいか?」
「ぅい!? 本気出してなかったんか!?」
「当然だろ初めて相手に……。けど、もう我慢も限界」
「待て我慢しろ!」
ルフィの訴え虚しく突然ゾロに抱き締められ、なぜだか体をひょいと起こされた。
ゾロの胡座に座る形になり、さっきの体勢よりは楽だけど、二人の中心はまだ結合したまま──。
「ゾロ……?」
中途半端に放置された股間が痛い。やるなら早く出させてほしい。
すると膝裏を手で掬ったゾロにM字開脚させられ、ルフィはうぎゃーっと喚いてジタバタ暴れた。
「こらじっとしてろ!」
「だって……今度はどんなカッコさせるつもりだよ!?」
「だからそれを今」
見せてやる、とゾロは言ってルフィを後ろから抱えたまま腰掛けに座った。
「な、なんなんだ!?」
「丸見えだぜ。鏡、見てみろよ」
「!?」
これが狙いかぁ!と解った瞬間には繋がったふたりの姿がばっちし見えた。
ルフィの真っ赤な顔も、白い胸も太股も、ピンクの乳首も竿も。ふたりのタマタマも、あんぐりお口を開けてゾロのシンボルを呑み込んでいるえっちなアソコも……つーか、これ見せたくてわざわざこんな格好させてんのか!?
「お前へんたいか!」
「フランキーに怒られるぜ。それにお前が見たいっつったんだろうが」
「言ってねェ!!」
嘘吐け、とゾロが上下に揺すり始める。
根本まで埋めては半分引き出し、するとゾロの浮いた筋だとか、ルフィの朱い襞だとかが、そのたびに見え隠れしてこの行為を視界からも感じさせてくる。
「エッロ……」
というゾロの呟きは残念ながらルフィもまったく同意だった。
「ばーか!」
もう苦し紛れの悪態しか吐けない。本当はルフィも興奮している。自分の右腕はもっとストイックなやつだと思っていたしそれは自分自身もなのに、今や視覚だけでルフィの息子は屹立状態。人のことは言えやしなかった。
「ゾロ早く…っなんとかしろっ」
「それは船長命令か?」
「こんなときに、どうでもい……あっん!」
ぐんっと突き上げられてルフィはさっきとはけた外れの電撃が走ったことにめちゃくちゃビックリした。間違いなく快感、だった。
「あ?」
ゾロの間抜け声。
「き、きもちィ! 今の!」
素直なのもルフィの長所だと思っている。
「これか?」
またさっきのところを強く突かれ、うひゃっとルフィは奇声を上げると思わずビンビンになった自分の股間を握りしめた。
「癖んなるなよ?」
とだけ、ゾロが最後に言った。
あとはひたすら、ゆっさゆさ、ルフィを揺さぶって。的確に、イイトコロを突いて。
「あわ…わっ、あひゃっ、ひゃあっ」
「お前、もーちっと色っぽく喘げねェか?」
「だって、なん、か、乗りモンに乗ってるみた……あっわ…あぁん!」
「それそれ。そんな感じのカワイイやつで頼む」
「ちょ、わかんね……きっちィ…ゾロっ、もっとゆっくり…あっ…握んなくてい……あぁああっ」
前も後ろも激しく攻め立てられるとルフィは目の前がチカチカした。
鏡の向こうの自分がどんな表情をしているのか、それすら確認できない。
「ルフィ…ルフィ…っ」
ただ余裕をなくしたように自分の名を繰り返し呼ぶゾロはいいなぁ、とルフィはドキドキしながらも、
「ゾロ、おれ…ハァ…もう無理っ」
マジ、出る。
ゾロも「同じく」と言ってくれたので、最後の最後まで一緒に、きもちよくイケたらいいと思う。
ルフィはゾロの首に片腕を回すと初めてキスをせがんだ。
それを当然、と応えてくれたゾロが貪るようなキスをたくさんしてきて。
ルフィが息も絶え絶えになったころ、ふたり、暴発の勢いで同時に達した。


だらーん、とルフィはまだゾロの膝の上で伸びている。
呼吸もなかなか整わない。激戦のあとのようだ。
それはゾロも同じだったのか、いまだ自身を抜きもせずにルフィの熱い体を後ろから抱き締めていた。
その肩に、額をコツンとくっつけて。まるで甘えられてるみたいだ、とルフィは思ったけど、いい加減抜いてほしい……。
「ゾロ抜けよ」
「おう、忘れてた」
「そんなこと忘れんな!」
「あんまり違和感ねェ。こうしてんの」
とか言いつつもゾロのでっかいのがずるりと出ていった。
いっぱいいっぱいに広がっていたそこがようやく元に戻ったからか、じんじん熱を持って震えている。
「なぁルフィ」
「んー?」
「ありがとよ」
「ああ……」
そうだった、ゾロのお手伝いからこの行為は始まったのだ。
「おれ、こんなつもりなかったんだけど」
「は?」
「ケツ貸すなんて誰も言ってねェじゃん。初めてだったんだぞ!」
口に出すとなんだか急に腹がたってきた。最後お互い様だったのは、棚に上げる。
「なに急に怒ってんだよ……」
体を洗い始めたゾロにルフィは倣いながらも、だってあれはあれだろと訳のわからないことを言い繕う。なかなかうまい言葉が出てこない。
すると、ゾロが無自覚ながらもヒントをくれた。
「おれとセックスしたのがそんなにショックだったか?」
「せっくす……」
「おれはさっきも言ったが、なんだか自然なことのように思ったんだ。ルフィとはいつかこうなる気がしてたからな」
「そうなんか!? お前エスパーか!? かっちょい〜〜」
「違……いやもういいかそれで」
ゾロは早々にさじを投げるも続けて、
「強引にヤっちまって悪かったな。ルフィが怒るのも無理はねェ。もう二度としねェよ、許してくれ」
「い、いや、いいぞ。またケツ貸してやるぞ……週に1回だけならな!」
て、なに言ってんだおれ!?
きもちよかったからかな、違うそれよりも、二度としないというゾロに寂しくなったからだ。
「そりゃホントか?」
「うん。ゾロにだけ貸してやっから、他の奴には秘密だぞ? おれゴムだけど、2人も3人もはちょっとなぁ……」
「ばっ! 他の奴らと共有なんかできるわけねェだろうが!! つーかさせねェ!」
ここでなぜ怒鳴られたのかルフィはよく解らなかったが、なんのかんのでゾロはホントにおれを大事に考えてくれるよなぁ、とルフィの薄い胸はぽかぽか温かくなった。
でも。
「へくちっ」
「おいバカでも風邪ひくぜ」
「ゾロに言われたくねェ」
「ハハ、そりゃそうか」
それからふたりで背中の流しあいっこをして、また一週間後にセックスしよう、と約束して風呂を出た。



後日談。

「あらサンジくん、お風呂行ったんじゃなかったの?」
「いやそれがナミさん……今日は奴らの週1お風呂デーだったんですよ……」
「あらそうなの……それは仕方ないわねぇ」
「アウッ! スーーパーーー銭湯に行きてぇ〜〜!!」
「フフッ、今日は何回コースかしら?」
「そんなご想像をなさるロビンさん、よろしければ私達もレッツらニューヨ〜〜ク♪」
「嫌よ」
「ヨホホ……」
「あれ? ルフィとゾロ、一緒に風呂入ってんのか? おれ昨日拭いたばっかだけど混ざってこよっかな〜」
「ややややめとけチョッパァァー!!!」
「ウウウウソップ!!?」

すっかりバレバレのふたりなのでありました。



(おわるともさ)


ありがとうございました☆




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