【F2119】URA

□「Be crazy」
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「最近のルフィちょっとおかしくない!?」

クラスメイトのナミが目を丸くするのも頷ける、とゾロは瞑目した。
つい1ヶ月ほど前まで「おれは熱出たことねェ!」と自慢していたソイツが、ここんとこしょっちゅう熱を出して学校を休むようになったのだ。
元気、とか健康、とか丈夫、という言葉が誰より合っていた同級生のルフィは、皆勤賞さえ狙えるとみんなが信じて疑わなかったスーパー高校生なのに。
「おれ見舞い行くかなー」
同じくクラスメイトのウソップが大した深刻さもなく言った。
「悪い病気なんじゃねェか?」
続いて揶揄するようにサンジ。
「やだ、白血病とか……?」
と真面目に受け取ったのはナミだったが、ゾロが肩を竦め、
「けど翌日にはケロッとして登校してくんじゃねェか。心配いらねェだろ」
と言えばそれもそうね、とみんなの緊張の糸は切れた。
「今日はゾロがプリントとノート持って行ってやりなさいよ?」
ゾロはナミに命令口調で言われ「あぁ!?」と片眉をつり上げるも、
「だって、付き合ってんでしょ?」
そうダメ押しされ、言葉に詰まる。
ゾロとルフィは男同士だが、お互いに特別な感情を持っていることに気づき「とりあえず付き合うか」という話になったのが2ヶ月程前、周りに隠すのも面倒だからと親しいダチには報告したのだ。
「だいたい薄情じゃない?」
「どこがだよ」
どちらかと言えば人情味溢れてると自分じゃ思っているのだが。
つんつんしているナミの横で「そいや付き合ってたなぁお前ら」とウソップがのんきに長い鼻の頭を掻く。学校でイチャイチャしているところを見せたことがないので、実感が湧かないのも当然だろう。
人目のないとこじゃ結構くっついてんだけどな……。
「だってゾロ、ルフィが休むようになって1回も会いに行ったことないじゃない」
「まぁ、ねェがよ。昨日も一昨日も一緒だったしおれが行ったところで何もできねェし……」
「何もできなくていいの! 毎日会ってたってこういうときこそ顔見せてあげなきゃ! 彼氏のクセに、どバカ!」
バカまで言うか……。
「そういうもんか?」
「解ってねェなぁ脳ミソ筋肉は」
しかし悪友サンジに筋肉呼ばわりされゾロはこめかみに怒り筋を浮かべた。
「あァ!?」
「体が弱ってるときっつーのは気も弱るもんなんだよ。好きな奴の顔くらい見たいに決まってんだろうが」
そうきっぱり言われてしまったらそうかもしれない、とちょっと思った。
「けどそんな柔なタマか?」
ゾロがウソップと共にハモれば、サンジも「確かに」とハッとして。
「どっちなんだよ……。それに──」
「それに?」
3人がゾロを注目してくる。
「いやなんでもねェ。わかった、今日はおれが行く」
じゃよろしくーとルフィ宛のプリントやらノートを渡され、ゾロはルフィの自宅へ向かうことにした。


ガチャリ、とルフィの部屋のドアをノックもなしに開けると、ルフィが自分のベッドで寝ているのが見えた。
ルフィの母とはすっかり顔馴染みで、今日も来てくれたの、と嬉しそうに言われた。なぜか気に入られているのだ。
ちなみに一昨日はゾロ宅にルフィが遊びに来たのだけれど、ルフィもウチの親にはたいそう気に入られている。
「ルフィ?」
「……ほ? おお!? ゾロじゃんか! 見舞いにきてくれたのか!?」
「誰だと思ったんだよ」
「兄ちゃん」
「あぁノックしなかったからな……。具合はどうだ?」
「うん。熱があるだけで元気だぞー」
よいせ、と起きあがろうとするルフィにゾロは慌てて歩み寄り、「寝てろ」とまたベッドへ寝かせた。
見下ろした顔は確かに真っ赤で、額には冷えピタ、頭の下にはアイスノン。
視線がいつもより心なしかぼーっとしているのは熱のせいに違いない、息も少し荒く、普段は艶々の唇は乾いていた。
「まだ高そうだな、熱。ダルくねェか?」
「ん〜ちょっとはな。でも明日には治る。いつもそうだし」
「心配すんな、あんま心配してねェ」
「なんだそれ! そこは心配しろよ!」
軽口を交わしつつもカカッと笑って、ゾロはベッドの端へ腰掛けた。
それからルフィのまぁるい頬を撫でそのまま首筋に当ててみる。
「熱い……」
少し汗ばんだそこはトクトク脈打ち、熱の高さを伺わせた。
「ゾロの手、ひんやりしてて気持ちィ……」
ルフィがゾロの手に手を重ねて大きな目を閉じる。
その隙にと、唇へチュッとキス。
「お、口も熱ちィ」
「ハァ……うん、呼吸とかしにくいもん。おれあんまし熱とか出たことなかったからなぁ〜」
「1ヶ月前から急にだよな。悪いモンでも食ったか?」
食い意地張ってるからな、ルフィは。
「わかんねェ!」
ししし、と笑うルフィにゾロもくすりと笑い、真っ赤なほっぺたに自分のをくっつけてみた。
案の定、めちゃくちゃ熱い。左頬の傷跡までうっすら赤かったくらいだから、当然だ。
またルフィが気持ち〜とか言いながら細い両腕をゾロの首に絡め、すりすりとなついてきた。
ゾロはルフィの背中に両手を回して抱き締め、本当に体中熱いのだと改めて実感……。
「やべ、やっぱ来なきゃよかったぜ」
だからナミに抵抗したのに、あの魔女ときたら強引で参る。
「え〜!? ゾロお前それでも彼氏かっ」
「だからじゃねェか。お前の体あんときみてェに熱くてよ、息は荒れェし目なんか潤んでっし……」
「あんとき……?」
「ヤってるとき」
「だ、だからそれは熱があるから……っ。あ? こらっ、どこ触ってんだ!」
「ケツですが何か」
「ゾロおれんこと襲いに来たんかァ!?」
「母親も兄貴もいんのにいいのか?」
「よくあるかっ」
「じゃちょっとだけにしとく」
「お前……っ」
抵抗する力がないルフィというのはこの際都合がいい。
要は、病人のルフィに悪さを働きそうで見舞いを避けてきたのだ。
ルフィを抱くのに1ヶ月も攻防を繰り返した身としては、ちょっと自由にしてみたい、という野望があったりして……。
とか言いつつ昨日と一昨日のように、2日連チャンでヤることもしばしばだが。
ゾロはその首筋に顔を埋めてチュッと啄みながら、パジャマの中へ手を突っ込んで柔らかい尻を揉みしだいた。
「あ、やめ……」
もう片方の手はパジャマのボタンを手早く外し出す。
全開にして撫で回すとやっぱり熱くしっとりしていて、白い肌が朱色に染まっていた。
「めちゃくちゃ色っぽいな、ルフィ」
「ゾロ……寒みィ」
「ごめんな」
詫びるわりに上布団を剥ぐと、ベッドへ乗り上がってしまう。
それからルフィのパジャマのズボンを下着ごとずるんと脱がして、くってりしたルフィの証に目線を落とした。
3日連続でルフィの体を見るのは、これが初めてのことだ。
「脱がされたし……」
「だらーっとなってるぞ」
「ん!?」
ルフィが股間を見られながら「だらーっと」発言されたからか、ノロノロ体を起こすと自分のナニを覗き込む。
ルフィのピンクっぽいサオの下には真っ赤になったタマがふたつ、いつもの張りなく垂れ下がっている状態で。
まさにだら〜っと……。
「ゲェ! おれのキンタマやる気ねェ〜〜!!」
「タマも熱にやられっからなァ」
「へーそうなんか。初めて知った」
「これ使いモンになんのか……?」
「ちょ、触るなよ? ……だから触んなってば!」
焦るルフィなんか完全スルーである。
ゾロはまだ柔らかいルフィのサオをギュッと握り、尖端をグリグリする。
ルフィがギャーとかワーッとか煩かったけれどゆっくり扱けば膝をピクンと跳ねさせ、ちゃんと感じるらしいことはわかった。
「ここもスゲー熱いぞ?」
「あ、熱い熱いうるせェ!」
「熱があんだから当然だろう?」
「だから、さっきからおれがそう言って──…あっ、ぁあ!」
ゾロが身を屈め、ふにゃふにゃしたナニをくわえ込んだためか、ルフィに肩をグッと押されたが屁でもない。
いつものバカぢからも功を奏さないようで、またばふんと倒れ込んだのを幸いにとちゅうちゅう吸い上げれば、やや芯を持ち始めたルフィのペニスが口の中で質量を増した。
それを可愛いなァなどと本人に殺されそうな感想を持ちつつも、頭をスライドさせルフィを煽りまくり、しっかりと勃ち上がったその裏筋を舐め上げる。
だるだるだったタマもきゅんとなって、ゾロはそっちも丁寧に右と左、ベロベロと舐めてやった。
「ぁん、あっ待……て、ゾロッ、…ハァ、ハァ……」
「そうだ、寒いんだっけか?」
ばさっと布団を自分とルフィの上に被せると、あらかじめ文句を言われそうな口をキスで塞ぐ。
いっそう柔らかい唇が気持ちよくて下唇を吸い上げ、舌を熱い口内に突っ込めば、荒い呼気もルフィの赤い舌もものすごく熱くて熱くて、執拗になるくちづけをやめられなかった。
そうしながらも、ルフィのペニスをキュッキュと扱いて高めてやっているのに、ブンブン首を振られて唇が外されて。しかしルフィはもう熱やら欲やらよくわからない眼差しでもって、きつくゾロを射てくるのだ。
その顔ははっきり言って逆効果なんだよ……ルフィはわからないだろうけど。
「怒ったか?」
「怒ってるけどっ、ちゃんとイかせろよな!」
「わかってる」
ルフィの先走りでもう手の動きもスムーズだ。ゾロの耳には僅かだがくちくちいやらしい音が聞こえてくる。
「ん、あっ、んんっん……!」
「ルフィ──」
ペロリとルフィの耳を舐めたときルフィがぶるんと震え、ゾロの手の中で達した。
きゅっ、きゅっ、と最後まで搾り取る。
大きく脱力したルフィは力を抜いてベッドへ沈み込み、そのうっとりした表情にゾロの下肢がびくりと反応を示した。
否、とっくに勃起しまくっていたのだがどうやらもう後戻りできそうにない。
「ゾロぉ〜気持ちかった……けど熱ちィ」
「汗出てきたな。このままヤれば下がるぞ、熱」
「そ…なんか?」
意味の半分も理解してなさそうなルフィの顔をじっくりと眺め、汚れていない方の手で湿った前髪をかきあげてやる。
冷えピタのデコにちょんとキスを送り、布団の中で前を寛げその細っこい足を左右に割れば、身に覚えのある体勢にルフィがギクッと身を強ばらせゾロを上目遣いに見てきた。
「お、おれ病人……」
「知ってる。けど入れてェ」
「ムリ! ムリムリ!!」
ブンブン首を振るルフィには悪いが濡れた手を後孔になすりつける。
熱い上に、柔らかい蕾は少し弄っただけでゾロの指を容易に呑み込み、本っっ当に悪いが好都合だった。
「や……っ、いきな…り、深いっ」
「だってよお前、めちゃくちゃやらけェんだぜ? おれんこと待ってたんじゃねェか、今日も」
「そ…んな…こと……っ」
「言ってみただけだろ、ないのはわかってる」
「もしそう…だとしたら……。おれがゾロんこと、好き…だから…か?」
「……」
真に受ける辺りがルフィなのだ。
「おれが惚れてっからだ、お前に」
真摯にルフィの目を見て告げればルフィは一瞬ぽけらっとしたものの、白い歯を見せ飛びっきりの笑顔を見せてくれた。


ぐいぐいと腰を進める。
焼けつくような熱さにゾロは目眩がした。劣情からだ。
こんな、ただの男の体に欲情している自分はどこかおかしいのかもしれないが、正常な感覚とか常識といったものはルフィの前ではすべて飾りのようなもので。
「すげ、もってかれる……ルフィ」
「あ、あん、ハァ……ゾロ、そっとな、そっと……!」
「いつもそんな酷くしてねェだろ」
「だ…て、声…出たら、ヤベェ!」
言いながらルフィが自分の口を両手で塞いでしまう。
そう言えば兄貴の部屋が隣だった気がする。
いっそ気付いて遠慮してくれれば調度いい、と鬼のようなことをゾロは思うが、毎日顔を合わせるのはルフィなのでバレたら可哀想だ。
「隣に聞こえたらまずいもんな」
聞かれても口を塞いでいてルフィは答えられないので、首をうんうんと縦に振った。
「だよな、男に抱かれてるとか知られたくねェよな……?」
ちょっと意地悪のつもりでそう言ったらルフィの眉がキッとつり上がる。
元々潤んでいた黒い瞳がさらに潤み、羞恥に染まるルフィなんて滅多に見れないのもあって、ズンと己を突き刺し余裕まで奪い去ってやった。
「ん……! んんっ」
大きな振り幅で出し入れを繰り返すとただでさえ赤かったルフィの顔がますます真っ赤になり、声を殺す様にゾロの男根がさらに興奮を増していく。
「熱っちィ……。ルフィん中トロけてる……」
「んっんっ、んー!」
ゾロはルフィに“そっと”と言われたことも忘れ、ぐちゅぐちゅと濡れたナカを掻き乱した。
ルフィの薄い胸がせわしなく上下し、誘うような胸の色づきをちゅうっと吸って。
舌触りのいい乳首はゾロのお気に入りだ。
今日はろくに弄ってもいないのに、熱のためか色味を増し、いつもは透明感のある淡さが朱く息づいている。
「エロい体しやがって」
「んん!? ほぉんふぁふぉあ!」
「あァ?」
「エロく、ねェ! エロいことばっか言ってんのはゾロだろっ!」
「し! 声デケェ」
「ングッ」
またルフィが口を押さえた。
兄貴にバレたら半殺しにされる、とか前に言ってたような気がするので、ルフィなりに必死らしい。コイツが怖がるのはルフィの祖父と兄くらいのものだ。
いい加減被っている布団が暑くて、ゾロは上体を起こすとルフィの細い腰をグッと引き付けた。
「ふあ…っ、きっつ……!」
「ずっと入れときてェくらいだがな、いつまでもヤってられねェし」
それは確かにそうだが熱で弱ったルフィの体力ではキツい以外の何物でもない。
「やだ、ゾロいや…だっ……てば!」
「嫌がると余計燃えるぞ?」
「お前、虐めん、なっ」
ぬるぬるのナカがどれほど気持ちいいか、ルフィは知らないからそんなことが言えるんだ、と上下交替する気もないくせにゾロは手前勝手なことを考えながら、今日もルフィの腹ん中に吐精しまくったのだった。


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