獅子悪魔の目玉を喰らう

□プロローグ
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薄く伸ばした綿雲に月が、包まれた夜だった。須崎保は、八割がた完成した、大型ショピングビルの柱に身を潜めていた。手には、回転式の銃が握られている。 保は息を静かに整えながら、任務の内部を、反芻していた。
『ターゲットは、サラマンダー型、建設作業員の一人が発症、近くの作業員を三人襲い、二人は重傷、一人死亡…ターゲットは負傷しているっと…』
そんな事を確認していると、月が薄雲から顔を出した。
ぴちゃんと緊張の糸を切る、水滴が落ちる音がした。
ぴちゃん、ぴちゃんと音がする方を振り向くと、天井から水滴が、赤い水滴が床に落ちていた。
保は反射的に銃口を赤い水滴る天井に向けた。
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