七班

□共に歩む巡る季節
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 ふっと音も無くサクラの後ろに降り立ったこの人はいつみても捉えきれない人だなぁと思う。成長したな、と自分でも思えるようになった年頃になった今でも。それは今の今まで見たこと無い素面が少なからず影響しているのだろうが、別にそれが何の不自由でもないし不愉快でもない。むしろ、それが普通だと思えるのだから末期だろう。

 久しぶりの休みだから散歩に出かけたら偶然にもカカシに出会ったのだという。ついでだからといって話しながら歩いていたらナルトにも出会った。そんな連鎖。
 込み上げてくる笑みを隠すことも無く三人して頷くと、今度は目的地を目指して歩みを進める。暖かくなった今日、縁側で飲むお茶は美味しいだろうと思うのだ。それにあの縁側は梅の花が綺麗に咲く絶景プレイス。たとえ眉間に皺寄せた仏頂面が隣にいようともそう思えるのだから素直にあそこは綺麗なのだ。

「あ!そういえばアイツん家この間行った時手土産何も持ってかなかったら何か持ってこいっていわれた。何回も行ってるのにいきなり言ってくるからビックリしたってばよ」
「それはアンタがいつも図々しいからじゃない。それに甘いものなんて置いてなさそうだし‥」
「納豆と甘いものは置いてないでショ。アイツ嫌いなものは徹底して懐にはいれなさそうだしねー。なんてったって昔任務で一緒になったときさ、部下が納豆買ってきてそれをアイツに渡したら‥モチロン厚意で、さ」
「クナイ向けた」
「睨み付けた」
「いやいや、火遁で宿全焼させちゃったのよ」



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