七班

□尊敬余って憎さ100倍『続』
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「いらっしゃいましたよ」

 可愛らしく、否、カワイラシク笑顔で振り向いてくれた蒼い瞳は綺麗で見惚れていたかったけど、そんなことは出来ぬに決まっていた。その、ナルトが見えるその背後には、数人の。

「暗部さん、今日2回目だね」

 白い獣のお面に黒や白のマント。

 それはどうみても先ほどまで対峙していた高圧力なまでの先陣切った気配。おまけにさっきは一人だったのに今や3倍。どうみたって敵うわけなくサスケは思考もろとも行動を停止する。

 わかってはいても本当に硬直するものか、そう思っても流石に口には出さず再び外の方へと視線を傾けてみれば自然の中に奇妙に映える暗部三人の姿。嗚呼、もったいないな、ナルトはそう思う。

「ナルト様、折り入ってお願いがあります」

 ぶらぶらさせていた足を止めれば跪く暗部にナルトは眉を顰める。

 四代目の子息であるナルトは直属の部下である暗部にとっては目上の位で、よく様付けして呼ばれる。慣れてしまったと言えばそうなのだが、慣れても嫌なものは嫌なのだ。



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