七班

□変わらぬ君と変わったアナタ
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「ったく、ばあちゃんも人使いが荒いってばよ…」

 修行の旅に出てから早数年。ついこの間戻ってきたばかりと言う立場なのにも関わらず、五代目火影である綱手に雑用任務と言う名の任務を押し付けられたのは数刻前のこと。

 ある人からの言付けを伝えに言った処、山積みになった書類に翻弄されてる綱手の姿が目に入り、ちょっとした悪戯心から野次を飛ばしたら物凄い形相で物凄い数のDランク任務を突きつけられた。尋常じゃ無い数の任務数に流石のナルトも体中に冷や汗が流れるのを感じ、泣く泣く謝りながら己が今日中に出来ると思われる数まで減らしてもらったのだ。
 それでも一日にやる量の数倍はあったのだけれども…。

「次は…っと…」

 重ね合わされた紙の束から上のものを一番下へと退けて次のを上へと持ってくる。片手を首の後ろに当ててゴキゴキと音を立ててしまうのは仕方が無い事だろう。

 ここ数年間の修行の成果から見ても既に実力や体力など―――頭が付いていっているかは定かでは無い―――は下忍レベルではないと自負しているつもりだが、流石にコレは堪えた。

 一日中修行のみを行っているのは無心状態で己のままにやれば良くて、好きな時に好きな様に事を進めれば良かった。
 だが、任務となれば話は別でお金を頂戴して遂行するもの。それは相手から指令される物も少なく無く、意外にもランクが低い物ほど指定されている事が多くて、その分精神力が多いに削られるのだ。



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