彼女と工場地帯と俺。
□君の叫び
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『PM4時、東側校舎中庭に来て下さい』
要さんからメールが来た。
何でまたそんな時間に…
4時といえば講義終わりやらサークル活動やらで人が溢れる。
ましてや東側校舎中庭なら人がかなり集まる。
『絶対絶対来てよ!』
どう返信しようか迷っていた俺に間髪入れず来たメール。
彼女の何か必死さが伝わって来る。
『了解』
混乱中の俺は短い返事で返した。
それにしても…
要さん、何の用なんだろうか。
パタンと携帯を閉じるとその視線の先にはよく見かける女子がいた。
「アナタが銀琥君…よね?」
背の高い彼女は要さんと一緒に居る"まにょ"こと真世さんであった。