彼女と工場地帯と俺。

□7月の仲違い
1ページ/6ページ

7月に入り夏本番も間近になってきた。




東京は相変わらず雨が降っていて、今日もじめじめとしている。



そんな中俺達の恋は終わりを告げた。














『別れよう』















俺が最後に送った彼女へのメール。


あの食堂での出来事から要は大学に来なくなった。


だから直接会うこともなく、メールでの間接的な別れになってしまった。




勿論、電話することも考えた。




でもどうしてもそれはできなかった。


臆病で小心者の自分を恨んだが、公衆の面前で彼女を傷つけておいて、今更何をと思う。




嫌われるなら





トコトン嫌われよう。









それなら俺も






要への想いも吹っ切れる。








彼女からの返信は無かった。






最低の俺は自分勝手に要との仲を切ってしまった。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ