Long

□ハリポタパロ
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ここはホグワーツ魔法学校。
魔法学校の名門であるここには、国内外を問わず多くの生徒が集う。
そして、その中にも寮や学年を問わずに和気藹々としたクラブがある。

部室にかかる看板は、《Broad Casting》。
通称、《魔法放送部》――。

放送部の日常。


『ウィンガーディアム レヴィオーサ!』

白樺と桜の杖が振られ、分厚い古代ルーン文字の辞書が宙を舞う。

「うまくいったね、夏樹くん」

そう言って笑う、白樺の杖の持ち主は部長の優羽。通称オカン。

「…でもやっぱり先輩の方が浮いてます…」

そう言って頬を膨らます、桜の杖の持ち主は夏樹。通称オトン。
放送部の“夫婦”である。


「あの漫画面白いッスよね〜」
「あ、それは読んだことないな。今度貸してもらえるか?」

部室の中心付近で漫画の話で盛り上がる二人。
身長が大きい方が謙太、小さい方が蓮だ。ちなみに誤解されやすいが蓮の方が先輩である。


二人が向かい合っている。
片方は柳、もう片方は黒檀の杖を持って。
その間に審判のように立った松の杖が、数字を刻む。

「1、2の…3!」
「エクスペリムっ、」
「サーペンソーティア!!」

柳の杖の持ち主が一歩早かった。
現れた蛇が黒檀の杖に巻き付いて動きを止める。

「止め!智哉の勝ち!」

審判をしていた松の杖の持ち主、飛鳥が呪文を終わらせる。

「これで俺の10勝ですね」

ニヤリと笑う柳の杖の持ち主、智哉。

「…10勝3敗だろ、間違えるなよ」

疲れたような笑みで応える黒檀の杖の持ち主、保。

彼らは今夜の上下を決めていたらしい。
それに薔薇部部長の飛鳥が付き合った訳だ。


「でさ、でさ!握手してもらえたんだよ!」
「うわ、いいなぁ…俺もコンサート行きてー…」

コンサートチケットの半券を手に語り合う二人。
はしゃいでいる方は颯。
羨ましがる方は若だ。

とあるアイドルグループに執心している二人はよくよくこういった話題で盛り上がってる。


「…で、最後に変身したい人の一部を入れて完成、と」
「なるほど、だいたい分かった」

机に向かって顔を付き合わせている二人。教科書を見ると魔法薬学か。

教えている方は奈央斗。
教えられている方は尚雪。
唯一頑張っている二人のテストに幸あれ。


「…よし、ネタ集まった」

空中に、透き通った姿がある。そう、ゴーストだ。
放送部の御付きゴースト、望。
腐っているが故にゴーストとして死んでからもここにいる。

「んー…智哉→飛鳥←保は新ジャンルだな」

そして彼の書く小説は学校内の腐った人々に大人気である。


放送部は、主にこの12人で絶賛活動中☆

続く。
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