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□君のキスは葡萄の味
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「あれ、タクト先輩指どうしたんすか」
「え?あぁ…ギターの練習してたら皮剥けたからシンゴが貼ってくれた」
タクトは智哉に言われ少しだけ微笑んで自分の指を見る。
智哉はふーん、と納得すれば何時もと変わらぬへらへらした態度のまま、
「先輩、ギターとシンゴ先輩と俺…どれが一番好きですか?」
「……え?」
「そうですね、俺が部活と奈央斗とタクト先輩で同じ質問をされたんだったら」
智哉はタクトのネクタイを掴んで引き寄せる。
「アンタ、っていうかもしれないですね」
君のキスは葡萄の味
(…飴でも、舐めてた?)(はは、バレました?好きなんですよね、その味)