Novel〜木星〜

□レイが誘拐?焦る雄一郎
1ページ/1ページ

■ある日の火川神社■


レ「はぁー・・・・」


ま「どうしたんだい?レイちゃん?」


レ「最近雄一郎が冷たいっていうか・・・そっけないのよね」


亜「雄一郎さんが?」


レ「そうなの...出かけようって言っても断られるし、ずっと部屋にこもって話もできないのよ」


う「なにかあったのかな?」

レ「それがわからないの・・でね、今からスリーライツも呼んで協力して欲しいことがあるの」


■○■○■○■○■○■○





大「確かに・・・それは酷いですね・・・」


夜「で?僕らに何をしろって?」


レ「うまくいくかわからないけど・・・ゆ・・誘拐犯役をやってほしいの・・・」


星「誘拐犯??」


レ「そう・・・スリーライツがヘリウムガスでもすって脅迫電話をかけてほしいの・・・それで本当に助けに来たら私のことを愛してるって事よね!」


大「そんなにうまくいくでしょうか?」


レ「馬鹿だから平気よ!・・・ちょっと罰をあたえないとね」


大「一週間後でしたらオフですよ、2日間もオフですから、盛大にできます」


レ「(大気さん意外に張り切ってるわね・・・)」


○○○○○○○○○○○○

■一週間後■

レ「雄一郎、あたしちょっと晩ごはんの買い物行ってくるね!
おやつ棚に入ってるから」

雄「はい、わかりました!
いってらっしゃいませ」

てくてくてく

ピンポーン…

大「火野さん、お待ちしてました。
どうぞお入り下さい。」

レ「おじゃましまーす…」


大「雄一郎さんには、なんと言って家を出てきたんですか?」

レ「買い物って言いました。
友達と出かけるとか言うと、あとでめんどくさいかなって思って…」

大「そうですか。わかりました。
それでは…夜になったら電話することにしましょう。
だいたいの流れは私が考えておきました。
私に任せて、レイさんはゆっくりくつろいで下さい。」

レ「さすが大気さん!
お願いします!」

夜「ほんとにそんなうまくいくかなあ…」


星「大丈夫だって!俺だって騙されるもん!」


夜「そりゃあ・・・星野はね・・・」


亜「じゃあ今日は夜中までしゃべっちゃいましょ」


ま「雄一郎さんには悪いけどね」

※亜美、まこと、美奈子もおもしろがってスリーライツのマンションに来ています


〈夜〉


雄「ふぅ・・・ちょっとお腹すきましたね…晩御飯はまだでしょうか?」


がらっ


雄一郎はリビングへ向かう

雄「あれ?レイさんがいないぞ・・・はっ!そういえば買い物に行ったまま帰ってきた気配がない!!」



〈一方〉

大「それでは今から電話すればいいんですね・・・えっとこのガスを吸って・・・」


夜「(それマジで吸うつもりだったんだ・・・)」


大「(すぅーっ・・・)コレデイインデスネ?」


みんな「(爆笑)」


※以下読みにくいので大気のセリフも普通にお送りします




■○■○■○■○■○■○


トュルルルル♪


雄「電話だ(がちゃっ)!もしもし」


誘拐犯T「熊田雄一郎だな」

雄「え?ええ・・・」


誘「火野レイを誘拐した。返して欲しければ十番山まで来い、それから絶対に警察を呼ぶなよ。呼んだら火野レイの命は無いと思え」


プッ・・・・



雄「なんだって?!レ・・・れれれレイさんを誘拐!?」


雄一郎は一目散に外へ飛び出した。




雄「ここが十番山か・・・」



辺りを見回すも、人の気配などない


雄「出てこい!どこだ誘拐犯!変態!」


大声で叫ぶも返事がない

雄「くそっ!・・・あれ?なんだ?このポスト?」

そこには古ぼけたポストがあった


雄「なにやら紙が入ってるぞ・・なになに・・・」


<熊田雄一郎へ>

‘火野レイを返して欲しければ十番緑公園まで来い’


雄「十番緑公園・・・今すぐ行きます!待っていてくださいレイさん!」



〈一方〉


ま「へぇー大気さんも鬼だね、緑公園なんて結構先じゃないか」


大「いや、面白いかなっと・・・」


亜「くすくす・・・」


美「ねー私から提案なんだけどさ、今電話して少しレイちゃんとかわってみたら?なんていうかしら?」


ま「いいね、面白そう!」

大「じゃあ電話してみますね」

プルルルルル

雄「(はっ!犯人からかもしれない!)」

雄「もしもし!」

大「熊田雄一郎。
お前、火野レイの声が聞きたいか?」

雄「レイさんの声!
聞きたいです!聞かせてください!」


レ「ゆ・・・雄一郎?」


雄「レイさん!大丈夫ですか!?必ず助けに行きますから!!」


レ「雄一郎・・・」


「そろそろかわれっ『きゃっ』ガタンっ」


↑電話口、迫真の演技中


誘「では、早くレイを見つける事だな」

プッ

大「ふぅ・・・」


ま「うまい事いったんじゃないの?」


亜「相当心配してるみたいね」


ザーザー・・・・


夜「あ・・・雨・・・」


美「雄一郎さん平気かな?」

星「平気だろ!ナントカは風邪ひかないって言うじゃなねーか」


大「失礼ですねぇ・・・ねえ?火野さん」


レ「・・・・」


大「火野さん?」


レ「あっごめん・・・そうね・・・」


レ「(雄一郎・・・ちょっと可哀想だったかな・・・)」


大「そろそろ緑公園についたころですかね?
もう一度電話してみましょう」

ま「次はどこまで来させるつもりですか?」

大「うちのマンションの裏の噴水公園まで来てもらいましょう」

ま「すごいね、ほんとにちゃんと作戦立ててあるんだね」

大「プロとして当然です」

夜「プロって…
これは仕事じゃないけどね」

星「(しかしやたらと乗り気だな…)」

大「さあ、電話しますよ」

プルルルルル

雄「もしもし!」

大「熊田雄一郎。
噴水公園まで来い。
10分以内に来ないと、どうなるか分かってるな」

雄「はっ!レイさんの命が危ない!
今すぐ行きます!」

プッ…ツーツーツー


大「それではみなさん、噴水公園まで移動しましょう」


ま「うわー楽しみだなあ」


亜「びっくりするでしょうね」


美「亜美ちゃんまで〜まぁ私も楽しみだけどっ☆」


ぞろぞろ・・・







雄「ここか・・・噴水公園・・・」


雄「はっ!あれは!大気さーん!!!亜美さーん!!」


大「オヤッユウイ(コホンコホン)雄一郎さん」


雄「レイさん!レイさんを見ませんでしたかっ!?」


亜「・・・レイちゃん出てきて良いわよ」


木の影からレイがでてくる


雄「っ!レイさん!!!」


大「全部お芝居だったんですよ」


亜「雄一郎さんをこらしめる為のね」


雄「お芝居?」


星「そっ!」


雄「うわっ星野さん!愛野さんも・・・何やらみなさん大集合ですね、で、どういう事ですか?」


大「聞くところによると、雄一郎さん。最近レイさんに冷たく、会話も減っていたそうですね・・・」


亜「そこで私たちが手を組んで、今回の偽誘拐事件を起こしたわけです」


ま「それで雄一郎さんがレイちゃんを迎えに来たら、雄一郎さんはレイちゃんの事を嫌いになったわけじゃないって事!」


亜「つまり雄一郎さんが本当にレイちゃんの事を愛しているかのテストだったって事、だからこの通りレイちゃんは無事よ。」


雄「なんとなく解りました!レイさんは無事だったんですね!」


美「よかったわね、レイちゃん!」


雄「レイさんが無事で何よりです!レイさんvレイさんv」


レ「ばっバカじゃないの!こんな雨の中走り回って!考えなしなのよ、風邪ひくでしょっ!!」


雄「平気ですよ!馬鹿ですから風邪はひきません!」


レ「・・・・怒らないの?」


雄「え?なんでですか?」


レ「だって・・・こんな勝手な事して・・・困らせて・・・なんで怒らないのよ!おかしいんじゃないのっ」


雄「怒りませんよ、大体レイさんを不安にさせたのは俺ですしね」


レ「ま、まあいいけどっ・・・それよりなんで最近冷たかったの?」


雄「それが・・・そろそろレイさんの誕生日じゃありませんか?だから手作りのものをあげたいと思って・・・」


レ「え・・・」


雄「レイさん最近アクセサリーを集めるのに凝っているようだったので・・・自分でデザインしたリングを作っていたんです。これが結構難しくて、時間がかかっていたんですよ」


レ「そうだったんだ・・・なんだ・・・」


雄「安心しましたか?いやあ、よかったよかった!!」


レ「別にっ!紛らわしいのよ」


雄「すみません・・・」


レ「以後気を付けてよね・・・でも・・・」


雄「?」






レ「・・・・ありがと・・・・雄一郎・・・」


美「はいはい・・・あとは二人でやってよね!私たちはお邪魔だから帰るわ!!」



雄「さあレイさん帰りましょう!手をつなぎましょー!」

レ「ちょっとやめてよ雄一郎!
恥ずかしいでしょ!」

雄「気にするなー!」


☆えんど☆

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ