Novel〜木星〜

□亜美の悩み?大気の空回り!
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9月のある日の事…





♪ぷるるるるっ


大『はい、もしもし』


亜『あ、大気さんですか?』


大『ええ、そうですけど、どうかしましたか?』

亜『あの、次の日曜日って開けてくれましたか?』


大『日曜日って…三日後ですか?その日は開いてないですね』


亜『へ?』


大『どうしました?』


亜『…だって、大気さん開けてくれるって言ってたじゃないですか…』

大『そんな事いいましたっけ?』


亜『…!』


大『言った覚えがありませんが…』


亜『言いました!…覚えてないんですか!?』


大『すいません…そこからしばらく入っていますが、二週間後なら平気だったはずですけど』


亜『日曜日…楽しみにしてたんですよ?』


大『どうしてそんなに日曜日がいいんですか?』

亜『どうして…って…』

大『私だって仕事があるんです。無理を言わないでください!』


亜『そんな言い方!』


大『大体いつも…勝手すぎるんですよ亜美は!』


亜『…大気さんだってそうじゃない!』


大『もういいです。あなたと話していても会話になりません』


亜『!』


大『まったく…もっとまともな方かと思っていましたが…私の勘違いだったようですね。』


亜『大気さん?』


ツーツー……



大『はあ…』


気の毒に会話を全部聞いていた星野と夜天が話しかける


星『おい大気…どうしたんだよ…』


夜『忙しくてイライラしてるからって…水野にあたりすぎじゃない?』


星『おーかわいそ!』


大『うるさいですね…亜美がいけないんです!』


そう言って自分の部屋に入ってしまう大気


星『でも珍しいよな。喧嘩なんて』


夜『大気最近ソロも出したから、僕らより忙しいんだよ。』


星『彼女に八つ当たりなんてあいつもガキだな!』


夜『ま、興味ないけど。それより大気、部屋からでてこないよ』


星『夕飯、しょうがないから俺らで作るか!』


夜『なんで僕までとばっちりうけなきゃなんだか…』


そういってとぼとぼ夕飯を作るのであった…


☆*:・°★:*:・°☆*:・°

星『とりあえず飯炊くか!』

夜『うん、お願い。
僕は卵でも焼くよ』

星『は?晩飯が卵焼き?』

夜『なに?なにか不満ですか?』

星『いや…不満ってこともないけど…
なんかもっとこう、ガッツリ食いたいっていうか…
仕事終わりで腹も減ってるし』

夜『じゃあ僕サラダ作るからさ、星野なんか作ってよ』

星『しょうがねーな…
肉でも焼くか!』

ジュウジュウ…

夜『…作りすぎじゃない?』

星『え?大丈夫!
食えるって!』

夜『僕…そんなにいらないよ…』

星『まぁまぁ、そう言うなって!』

夜『はぁ…』

☆*:・°★:*:・°☆*:・°

大『ふぅ…ちょっとキツく言いすぎましたかね。
それにしても、なんであんなに日曜日にこだわったんでしょう』


大気は部屋のカレンダーを見た。

大『日曜日は…10日だから…
亜美の誕生日…
亜美の誕生日?
あ!亜美の誕生日だ!』

大気は思わず大声をあげてしまった。


大『すっかり忘れてました…いや!でも!普通曜日では思い出せませんもんね!私は悪くないはず…』


大『…悪いですね、思い切り…』


ガチャッ


星『おい、大気…筒抜けだぞ…一人コントやってないで飯でもくえよ!』

大『飯なんかどうでもいい!それよりどうしよう…』


さっきあれだけ言ってしまっただけあって、
すぐに電話するのもバツが悪い。


夜『水野もまだ落ち着いてないだろうから、明日の朝電話すれば?』


大『……そうですね。なんて言うか考えておかなくちゃまた亜美怒らせちゃいますし…』


星『(かわええwww)』

大『部屋には入らないでくださいよ』


星夜『はいはい…』


〜・*・〜・*・〜〜・*


亜『大気さん…怒らせちゃったわ…』


亜『でも…大気さんだっていけないわよね!近ごろ忙しくてあそべなかっから…余計に楽しみにしていたのに…』


亜『…ふんっだ!しばらく無視しちゃうんだから!』


■□■□■□■□■□■□■

その日の夜…

大気、心の声(ああ…亜美のことが気になって寝付けない…
やっぱりバツが悪いなんか気にせず、すぐに電話するべきだった…
もう2時…こんな時間にかけたら迷惑に決まってる…
だけど気になって眠れない…)

大『あああああ!
どうしよう!』

スタスタスタスタ

ガチャッ

夜『うるさいよ!
せっかくよく寝てたのに目覚めちゃったよ!
どうせ水野のことでも考えてたんだろうけど、今言ってもしかたないでしょ?
さっさと寝て、明日ちゃんと謝れば済む話じゃん。
水野はガキじゃないから、許してくれるよ。
とにかく!もう僕の睡眠の邪魔をしないで、いいね!』

バタンッ

スタスタ

大『夜天にしては長くまともなセリフでしたね…
そうですよね、今気にしてもしかたないですし…
とりあえず眠りましょう。』

そして大気は布団にもぐった。


☆*:・°★:*:・°☆*:・°
亜『はぁ…よく考えたら、大気さんきっとお仕事忙しくて疲れてるんだわ。
さっきも声に元気なかったし…
それなのに私ったら、わがまま言っちゃって申し訳なかったな…
今電話したら迷惑だろうから、明日謝ろう。』


そして布団に入ったのだが、まったく眠れる気配がない。

亜『だめだ…全然寝れない。』

亜美はキッチンに向かうと、一つの小瓶を手にとった。

亜『この睡眠導入剤…
これ飲むとよく眠れるから、すっきりするのよね…
ほんとはあんまり飲まないほうがいいんだけど…
いいや、飲んじゃえ。』

亜美は薬を飲むと、なにげなくテレビをつけた。

亜『あ、スリーライツ出てる。
いろんな番組出て大変だな…
やっぱり大気さん、ちょっと疲れてるみたい。
明日ちゃんと謝ろう。』

ふわぁぁとあくびが1つでた。

亜(早速眠くなってきた…
寝よう)


ガシャンッ

手が小瓶に当たり、小瓶の中身が床に落ちてしまった。

亜(あ…薬が…
まぁいいや、残り少なかったし、明日拾おう。
眠い…)

☆*:・°★:*:・°☆*:・°
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