Novel〜木星〜

□美奈子、夜天のために働きます!夜天の心配!
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プルルルルルル〓

真っ昼間美奈子の携帯がなる。

美『もしもし!』

夜『もしもし。美奈?』
美『うんうん!どうしたの?』

夜『あのね。僕明日仕事があるから。一人でもなんか変なことしちゃ駄目だよ。』

美『はーい。…』

夜『よし。じゃあね』

美『うん…ばいばい』

美『もう。またお仕事かぁ…ってあ゛〜あ!』

アル『う〜五月蠅いなぁ…今度はどうしたって言うんだよ!』

美『もうすぐ夜天君の誕生日じゃない!(って言ってもあと一か月はある。)』

アル『へぇ〜』

美『へぇ〜じゃないわよ!なんせお金がないのよ』

アル『へぇ〜。頑張れ』
美『そーよ!愛野美奈子全財産二千五円!わりのいいバイトを見つけてみせます!』

アル『はぁ…』


美『ネットで検索?
なになに…ミラージュ…時給2000円から?決めた!これにするわ!』

ア『時給2000円ってまさか…』

美『ん…ドレス、ヘアメイクサービス?送迎あり?これってもしかして…』

ア『どう考えてもキャバクラだろ!
やめとけ、夜天がなんて言うか…』

美『いい、あたしここで働くわ!
お客さんとは仕事中しか関わらなければいいんだもん。
早速電話しよー』

ア『おい美奈!』


美『平気よ平気。夜天君仕事で忙しいから気付かないわ!』

ア『黙ってたら余計やばいだろ!』

しかし美奈子から返事がない。


ア『美奈、反省したのか??…………美奈?』

美『もしもし〜♪私そちらのお店で働きたいんですけど〜?』

ア『もう俺は知らないぞ』

美『はい。はい!じゃあ明日面接に行っていいんですね?!』

電話を切ってアルテミスに抱き付く美奈子。

美『やったわ〜♪明日の面接で受かれば三日後から働けるんですって!…随分早く始められるのね〜!』

ア『……』

美『もし受かっちゃったらモテるわよ!お金はいくら貯まるかしら♪』

電卓片手に計算し始める美奈子。

ア『美奈、そういうのを諺でなんて言うか知ってる?』

美『たらぬ狸の皮膚さんさんよね!』

ア『キャバクラより先に勉強したほうがいいとおもうなぁ…』

アルテミスの忠告など聞かず明日の準備を始める美奈子であった…


〇次の日〇

美『愛野美奈子ぴっちぴちの大学生でーす!』

美奈子の前に座るキレイな女性が、履歴書を見ながらふむふむとうなずく。

女『あなた、気に入ったわ!もうさっそく合格にしてあげる!』

美『ほんとですか!嬉しい〜!』

美奈子は女性に抱き付くとニコニコ笑う。

女『ほんと元気ね!なんだか親近感がわくわ!あなた家では部屋が汚かったり、料理が苦手なタイプね!?〜』

美『その通りです!』

女『よね!ここにそういうキャラ二人は欲しいと思ってた!』

新しい友情(??)が生まれたのであった…(笑)


美『ところであなたの名前なんておっしゃるんですか??』

女『清玲よ。よろしくね!美奈子ちゃん!』

■■■■■■■■■■■■■

帰宅後…

美『やったわよ!合格だわ!三日後から始められる〜♪』

ア『今に夜天にばれるぞ。おれは知らないからな!あとでピーピー泣くんじゃないぞ。』

美『アルテミスなんか頼らなくていいもーん。』

ア『いつかばれる気がする…』


美『ところで私の源氏名何がいいかな?』

ア『馬鹿や阿呆なんてどう…』

美『ひっどーい!もういいもん自分で考えるから!』

美奈子は大学のバックに入っていたルーズリーフを一枚取るとシャーペンを手にとる。

美『可愛い名前がいいから…柔らかいイメージの名前って言ったら…愛とか優奈とか…』

美奈子は候補をスラスラと書いて行く。

美『決めたわ!私は愛と美の戦士だから、愛美にする!』

ア『愛美かぁ…せいぜい頑張れ』

美『そーよ頑張るのよ!』



〇そんなこんなしてる間に初の仕事日…〇ただ、大学があるのも忘れて…

美『愛美でーす♪よろしく★』

客『まなみちゃんかぁ。可愛いねぇ!』

美『そんなそんな〜お上手なんだから!』

それなりに上手くやってる美奈子。

美『(ちょっと気持ち悪いけど(笑)夜天君のためなら頑張れるわ!)』

仕事は順調に二日目に入った。


〈その頃、ほんとはみんなで遊ぶ日だった…〉

夜『あれ?美奈は?』

う『美奈子ちゃんね、昨日大学来てなかったのよ。さっきメールしたんだけど返事なかったし。だけど前から遊ぶこと言ってあったのに…』

夜『ほんと?…』

夜天は携帯で美奈子に電話する。

しかし美奈子がでない。

夜『美奈…』

夜『僕ちょっと美奈探してくる。月野達で遊んでて』


月『え?うんわかった…』

亜『夜天さんって美奈子ちゃんの事となるとほんと一生懸命よね』

大『あれ?私も亜美さんに一生懸命なつもりですよ?』

亜『/////』




夜『美奈どこ?』

美奈子宅に行っても美奈子はいなかった。

夜天達が遊ぼうとしていたのはシンデレラタイムだったので、美奈子を急いで見つけなくては真夜中になってしまう。


夜『美奈…電話でてよ』
何回か電話をかけるが美奈子はでない。

夜『美奈…』

その時


清『どうかしましたか?』

夜『え?あ!えっとこの辺りで女の子見ませんでしたか?金髪で、頭におっきなリボン着けてて、』

清『え?もしかして美奈子ちゃんっていうかしら?』


夜『そうです!どこにいるか知りませんか!?』

清『美奈子ちゃんはうちのお店で働いてるのよ。きっとまだいるんじゃないかしら。』

清玲は道説明をして去って行った。

夜『仕事してるなんて一言もいってなかったじゃん…でもこんな遅くにどういうお店なわけ?』
疑問を抱きながら夜天は道案内通りに走って行った。


夜『ここか…
ミラージュって…』

夜天は店の扉をあける。

『いらっしゃいませー!』

夜『げっ…キャバクラ?』

夜天店員に声をかける。

夜『すいません、愛野美奈子さんっていますか?』

店員『え?…ちょっと待ってて下さいね』

しばらくすると美奈子が奥から出て来る。

美『やややや夜っ天君…ご機っ嫌いいいかが?』
夜『何がご機嫌いかが?だか…ほら帰るよ』

夜天は美奈子の手をひく。

美『夜天くん…』

店を走ってでると、店員が出て来る。

店『美奈子ちゃん〜?』

しばらく辺りを探していたが隠れていた二人を見つけられずに諦めたのか中へ戻っていた。

夜『どうして僕に一言も相談しないで、あんな所で働いてるの?心配するでしょ』

美『…ごめんなさい』

夜『はぁ…いつもこんな時間に帰ってたの?』

美『ううん、きのうだけ…』

夜『こんな時間に一人でいたら危ないでしょ。』
美『…はい。反省してます。』

夜『…………』

美『…夜天くん私の事嫌いになっちゃった??』
夜『別に。ただ美奈が僕以外の男とイチャイチャしてんのが嫌なだけ』

美『やてんくん…』

美奈子が泣きだすと、夜天が美奈子を抱きしめる

夜『はいはい。もう分かったから、お家帰ろう。』


美『ぐすぐすっ…はい』

夜天は美奈子の手を繋ぐと歩き始める。

美『ねぇやてんくん、わかってると思うけど、私は別にあそびたくてあそこではたらいたわけじゃないのよ?』

夜『それは分かるけど、でもどうしてあそこで働いてたの?』


美『やてんくんにおたんじょうびぷれぜんと買ってあげたくて…』

夜『はぁ。でもね、僕が美奈にこんな事させてプレゼントもらって嬉しいと思う?』

美『思わない…』

夜『だからね、僕の誕生日ずっと一緒にいてくれる?』

美『うん!』





夜天は美奈子を家の前まで送って行く。

美『ばいばい、夜天君』

夜『おやすみ』

美奈子は夜天の背中が見えなくなるまでみおくったのであった。


えんど

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