Novel〜火星〜
□ツンデレ夜天の悩み事!!美奈子の涙!!
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翌日…
コケコッコ〜
美『おはよう!!!アルテミス。うぇ…げろげろ』
ア『起きたとたんに五月蠅い汚い!』
美『ひどいわね〜…おぷげろ…』
ア『ほら!着替えて大学行く!ちゃんと夜天にもお礼言っとくんだぞ。』
美『は?夜天くんになんで?げろげろ』
ア『昨日美奈の事家まで連れて来てくれたんだよ。』
美『きゃっ〜!ほんとに!?寝てる間にチューとかされなかったかしら!』
ア『そんな事は無論ないけど、鍵を持ってとこ見ると、あのきったない鞄は見られたかもな。』
美『げろげろ…昨日行く前に整理したもん。だから平気なんだもん。』
ア『あっそ。』
美『よし!大学行って来るわ!』
ア『気をつけろよ〜…』
美『バス乗んなきゃ。お金お金っと。』
美奈子アランの写真を見る。
美『まずい。これも見られたかもな』
美『大丈夫!やてんくんは見たって何とも思わないだろうし…ね…』
夜天くんの事、実は結構本気で好き。でも、誤解されちゃったかなぁ…
美奈子はバス代を運転手に払うと、席に座る。
ブロブロブロ…
美『おはよ〜みんな!』
う亜レま『あ。おはよ〜♪』
ま『美奈子ちゃん昨日あの後大丈夫だったのかい?』
亜『そうよ。アルコールの取りすぎはお勉強にも支障がでるのよ。』
美『大丈夫よ!ごめんね〜心配かけて!』
レ『なら良かっ…アッ〜!夜天君よ!おはよ!』
夜『あー。火野か。はよ。』
亜『大気さんおはようございます』
大『おはようございます。』
レ『ちょっと!ぬけがけは卑怯よ!』
ま『なんだよ!レイちゃんには雄一郎さんがいるだろ!?』
う『おはよ〜ございマス』
レ『ちゃっかりうさぎまで入ってきてんじゃないわよ!』
夜天ギャーギャー騒ぐみんなを無視して教室へむかう。
美『あ。待って、待って、夜天くん。』
夜『…なに?』
美『昨日お家まで送ってくれてありがとうね』
夜『別に、大気に言われたから。』
美『………んでね、送ってくれたのに、こんな事言うのひどいんだけど、鞄の中に入ってた写真見ちゃった?』
夜『……ん。ごめん…』
美『や、別にいいんだけどね』
夜『あれ、彼氏?』
美『あっと…まぁ、元ね…』
夜『へぇ。フラれたとか?君って五月蠅いし。男は五月蠅い子が嫌いなんだよね。』
美『……うん………ごめん私先教室行ってるね。』
美奈子半泣きで教室へ向かう。
夜『はぁ。何聞いてんの僕…』
そんなこんなでその日の大学終了…
夜『あれ?愛野は?』
う『美奈子ちゃんならもう帰っちゃったよ』
夜『そっか。』
星『よっ夜天』
夜『なんだよ星野か』
星『お前、愛野になんのようだよ?まさか告白なんてしちゃわないよな?』
夜『はぁ!?しないよ!』
星『でも夜天って明らか愛野の事好きじゃん。』
夜『そんなん…』
星『今朝のアレ、俺実は見てたけど、あれはねーよなぁ。会った事もない元カレにヤキモチ焼くんじゃねーよ。愛野だってそうとうショックうけたと思うぜ。』
夜『……あっそ。』
星『愛野のトコ行ってこいよ!愛野も絶対夜天の事好きだからさ。』
夜『僕は好きじゃないし。そんな話どうでもいい。僕もう帰るよ。』
夜天は止めてあった自転車にまたがる。
夜『……………』
“愛野だってそうとうショックうけたと思うぜ。”
夜『………しょうがないなぁ』
家にいってみてもいなかったので、色々な所へ適当に自転車を走らせる。
夜『はぁ。疲れた。ちょっと休憩…』
夜天は近くの公園のベンチに腰をおろすと溜め息をつく。
夜『……あーもう疲れた…こんなに探して何やってんだか………』
夜天は疲れを癒すため、前、無理やり美奈子に渡されたiPodを取り出し、曲を聴く事にした。
“夜天くん!これ私のお気に入りの曲いっっっぱい入ってんのよ!貸してあげるから聞いてみてね♪”
夜天は、イヤホンを耳に差し込むとある一曲にが気になった。
夜『この歌、僕からの気持ちなんて言って愛野に聞かせたらどんな顔になるかなぁ…』
想像すると、なんだか吹き出してしまう。
夜『さ!探してやるか!』
夜天はまた自転車を走らせる。
しばらく走ると、夜天は古ぼけた公園に赤いリボンをチョコンとつけた女の子を見つける。
夜『…愛野?』
美『あ、やてんくん…』
夜『何してんのこんなとこで。』
美『べ。べつに。それよりやてんくんこそどうしたの?』
夜『…………君の事、探してたの!』
美『え?あたし…?』
夜天コクリと頷く。
美『どうして?なんか言いたい事あった?』
夜『今朝はごめんねって。』
美『…そんなの、いいよ!私は今やてんくん一筋よ!えへへ♪』
夜『ちょっと待って、僕も言いたい事あんの。』
美『なに?』
夜天は鞄からiPodを取り出す。
美『なあに?』
夜『このサビのとこ聞いて欲しいんだ。』
夜天は消音にして、サビにまで早送りしている。
夜『はい』
サビになるのか、美奈子に片方イヤホンを渡してくる。
美『?』
♪失ったものはみんなみんな埋めてあげる。この僕に愛を教えてくれた温もり♪
美『え?』
夜『僕から愛野への気持ちにぴったりって』
美『!!!!』
真っ赤になってしまう美奈子。
夜『愛野は??』
美『わ、私もやてんくんの事、好き!!』
夜『知ってるけどね。』
美『うふふ♪やてんくん!やてんくん♪!』
いつまでも夜天の腕にまとわりついているのであった……
〇つづく〇