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□うばっちゃった
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「あのー・・・レッドさん?」

「ん?」

「さっきからジロジロと私の顔を見てますけど、暇なんですよね?」

「暇じゃないよ。コトネ顔をじっくり見るのに忙しい」

「何ですかソレ。・・・先に帰っても良いんですよ?
私の課題、いつ終わるかわからないし・・・」

「俺が好きで待ってるだけだから気にしなくて良いよ。それに、一緒に帰りたいし」

「そ、うですか」

「うん」


じーっ


「・・・あの」

「何?」

「何かやりにくいんですが・・・」

「気にしない気にしない」

「気にしますよ!」

「そう?」

「はい!」

「じゃあ・・・俺ちょっと居眠りするね」

「そうして下さい」

「終わったら起こしてね」

「はい」

「zzzzz」

「寝るの早っ」
「zzzzz」

「寝てる・・・よね?」


コトネはレッドの顔を覗き込む


「(まつ毛長いなぁ・・・肌も白いし綺麗・・・)」


まじまじと観察し始めるコトネ


「寝込み襲う気?」

「!?レッドさん起きて・・・」


チュッ


「・・・」

「うばっちゃった」

「な、にをしてるんですか」

「何って、キスだけど」

「そんなケロッと言わないで下さいよ!ここ教室!」

「だってコトネがあんまりにも俺の事見てるから・・・」

「それは・・・」

「寝込みを襲おうとしてるのかと思った」

「違 い ま す !
・・・いつから起きてたんですか」

「コトネが俺の事見つめ始めた位からかな?ホントに一瞬寝てたんだけど視線を感じて」

「・・・」

「ふふ」

「なんですか」

「ビックリしたコトネ、可愛かったなーと思って」

「も、もうレッドさんなんか知りません!」

「ごめんって。許して?」

「レッドさんのバカぁ・・・」

「(可愛いなぁ・・・)」



うばっちゃった
(キミの唇)




【END】

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