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□1番にはなれないけれど
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僕は君の1番にはなれない
絶対に
それでも僕は…



「ヒビキくーん!」

「コトネちゃん!」

「久しぶりだね!元気だった?」

「うん、僕は元気だよ。コトネちゃんは?」

「この通り元気だよ!」

「そっか、良かった」

「ヒビキくんはデパートで買い物?」

「うん。じいちゃんとばあちゃんの代わりにね」

「そっか!育て屋さんって大変だもんねー」

「まぁね。コトネちゃんも買い物?」

「あ、うん!ちょっと差し入れでも買おうかと思って」

「…レッドさんに?」

「う…うん」


゙レッドさん゙
コトネちゃんの心の中心にいるのはいつもこの人
僕がどんなにコトネちゃんを思っても
この思いが通じ合う事はない


「コトネちゃん相変わらずレッドさんの所に通ってるんだね」

「うん!」

「ふーん。コトネちゃんはレッドさんの事が大好きなんだね」

「え!?」

「図星なんだ」

「もー!ヒビキくん意地悪だ…」

「アハハ、ごめんごめん」

「あ、そろそろ行かなくちゃ!」

「そっか」

「じゃあね、ヒビキくん!
今度会ったらバトルしようね!」

「うん。じゃあね」


コトネちゃんの背中はあっという間に見えなくなった


「…ハァ」



勝てないんだ。あの人には
ポケモンバトルも、女の子1人の事も




1番にはなれないけれど


君を想い続ける事を
やめたくはないんだ



【END】

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