Peaceful Life

□歓迎申し上げます
1ページ/1ページ










「新入生歓迎会ィィィーっ!!!」















全校生徒全員が集まったのは広い体育館


そして、司会者のこの一声に うおー!とか、いぇーい!とか、大きな歓声が体育館を揺らす











………が










「なんで新入生歓迎会なのに先輩たちが盛り上がってるの」



「そりゃお前、何事も楽しんでなんぼだからな!」



「レクリエーションもあって楽しいぞ」



「何より、俺たち上級生は部活の勧誘に精を注いでいるしな」



「ていうか、なんでここにいるんですか。先輩たちは後ろの方でしょ」










新入生の数倍はテンション上々気味の先輩方


私たち新入生を歓迎するというよりも、自分たちの私利私欲を満たすための会に見える









「ところで先輩たちは何の部活に入ってるんですか」



「俺、陸上部!」





まず答えたのはシャチ先輩
陸上部か…
そういえばシャチ先輩は学年一の俊足だ、ってペンギン先輩が言ってたっけ





「俺はテニス部」




続いてペンギン先輩が答える
テニスをしている先輩はさぞかし素敵なんだろうな〜




……残るは







「…ロー先輩は?」



「フッ、知りたいか?」



「………」



「フフフ、実は俺もテニス部だ」



「なんで笑ってるんですか。しかもペンギン先輩と被ってるし」



「溜めた意味がわからなかったな」






ロー先輩もテニス部か
そんな爽やか(?)なスポーツ、あんまり似合わない気がするけど






「そうだ○○、テニス部のマネージャーやれよ」



「えっ!?」



「なァ、ペンギン。テニス部にはマネージャーいねェもんな」



「…たしかにそうだが」



「んじゃ決まりだ。顧問には言っておいてやるから、入部届出しとけ」



「んなーっ!?」











歓迎申し上げます













「ほ、放課後も拘束されるなんて…」



「○○〜、陸上部のマネージャーもやってくんね?」



「無理に決まってるでしょ!」



「○○、入りたい部活とかあるのか?」



「…無いですけど」



「なら是非とも頼みたい。マネージャーがいれば俺たちもすごく助かるんだ」



「う…ペンギン先輩……」





結局は先輩方の思い通り






.
 

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ