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□冬休み緊急特番「エジプチさん放浪記」
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◆『森のおっさんと雪』

目「分かっておるだろうな?掘ってよいのは地表から3インチまでだからな!」
ボ「お任せください神父様!」
小「あれー?あのおっちゃんまた穴掘りしてんの?春と夏の遺跡騒ぎで懲りたんじゃなかったっけ」
目「ふん!さすがにあんな事が三度も起こるわけがなかろう。我は彼奴に無償で教会の雪掻きさせておるのだ!」
ボコッ!

「今…悠久の深き眠りから…目覚めし時…さぁファラオよ甦ッ」
ボ「申し訳ない!1インチ余分に掘ってしまいました今埋め直しますので!」

小「…なんか今一瞬、夏休みの時の遺跡に居た厨二びょ…ゴールデンな大きいお友達が地面から出てきてたような…」
「ちょっ止め土が口の中に」
「はははもぐらの鳴き声がいたしますねー」
目「気のせいだ小娘………もっと土をかけろ!全員で上から踏むのじゃッ!これ以上厄介者を増やしてたまるものかーッ!!」


夏休みにすら出てこれなかったエジプチさんこんなネタで初登場。
このサイトで出てくる家宝はだいたい扱いが不遇。

◆エジプチさんの訴え 

小「なるほど…つまりプッチーは夏休みの時に住んでた遺跡を牛頭のおっちゃんに崩壊させられた後、手下のドクロ達にも改宗されちゃったと」
エ「酷いだろう酷いだろうソイツは我の寝床も盗った上に王も不燃ゴミに出したのだ!!」
ボ「いやーあの棺桶ちょうどいいんですよね〜。本当ピッタリジャストフィットで…あの遺跡じゃあれくらいしか掘り出し物は見つかりませんでしたが」
エ「王の遺跡をなんだと思っている!?黄金と古代呪術の書物は…お前らのせいで石油の底に沈んだのだこの外道がぁーーー!!」
ボ「外道?生ゴミは不燃であっているじゃありませんか…次はいつでしたかね」
エ「みろ今も不法投棄されたゴミを見る目をしている!我はファラオの守護者なのだぞ」
ボ「ははッ主人を生ゴミにする守護者ですか…大したものですね!」
エ「ぐっ…!」ズシャッ
小「おーっとここでえぐるような論破!挑戦者これにはたまらず膝をついたーッ」
エ「う…うるさい!我はまだ負けていないぞ!」
目「そうか頑張るとよい。かつての配下達も応援しておるぞ」
ザワザワ…ヒソヒソ…

エ「!!」ガクッ
小「ああ!挑戦者倒れた!挑戦者倒れた!まさにorz状態ーーーッ!!」

ボ「おや?神父様が味方してくださいますとは…意外ですねぇ」
目「ふん、異教の芽はさっさと摘んでおくに限るからな…」
小「黒い!驚きの黒さ!汚いぞ流石おっさん汚ぁーーーい!!」
目「やかましい!」


夏休みに出番すらなかったエジプチさん。すでにもう家も王も手下も無くしていました。
どうなるエジプチさん。
どうするエジプチさん。

小「とりあえず…立てばいいと思うよ…」

◆エジプチさんの行方 

ボ「まぁ仕方ありません…我々のせいで彼の住む家が無くなってしまったわけですから行く先くらいは面倒みましょうか」
エ「本当か!?本当だな!?やったー!もう土の中で目覚めずに済むぞー!」
小「…おっちゃん、本音は?」
ボ「いやー…あれだけおあつらえ向きの生身の体にうろうろされると発掘隊の隊員達が捕らぬボディをめぐって争いを起こしかねませんからね…」
小「すごいや!自分の夢のために発掘隊の死体達の夢は踏み潰すんだね!」
目「骨の髄から外道か己は」

ボ「さてそれでは準備しますか!ではさっそく…」ブン!
ごきゃッッッ
エ「うぐぇッ!な、何を…!!」
ボ「…何って…先立つものがなければホテルには泊まれませんし…文無し宿無し無し尽くしの貴方の行けるような場所はもう後はひとつしかないでしょう?」

小型フィッシュは後に語る。
…注射器より斧より包丁よりも、本当に怖い凶器はスコップかもしれない…と…。

ボ「おやおや避けないでくださいよ。入院するくらいの怪我を作らなくてはなりませんからねー…当たりどころが悪いと病室ではなく霊安室行きになってしまいますよ〜」
エ「ひぃいいいーーーッ!た、助けてくれーッッッ!!」


小「………すくなくとも牛頭のおっちゃんには会わなくてよくなるから素直に殴られておくべき」
目「当たりどころが悪くても我がきちんと埋葬してやろう…我が宗派のやり方でな!!」
エ「そんなッ、ひど」ゴイン!!!


受難が続くエジプチさん、まだまだ終わらないよエジプチさん。

目「なんだ死んでおらんのか」チッ
ボ「森は危険がいっぱいですからさっさと病院に送り届けましょう」

危険が言うな。


◆エジプチさんの来院 

フ「困りましゅ!これ以上厄介者を増やすのはごめんでし!」
小「えー…まさかのドクターストップで受け入れ拒否なんて…プッチー殴られ損www」
ボ「しかし皆さん入院患者の部屋が用意されていらっしゃるじゃないですか。滅茶苦茶出歩いてますけど」

天「あら♪アタシは関係者よぉ?暇な時に臨時で看護婦してるの☆奇跡の力で患者を助けたりしてるもの」
パ「オレはコイツが奇跡の力で悪化させた患者の看護と緊急電話のバイトで雇われてるぜ!たまにコイツの代わりに看護婦のバイトもしてるけど…奇跡の看護婦がいる病院で売ってるから看護婦いないと商売上がったりなんだとさー」
盆「わしはそれでも治らない場合の麻酔代わりじゃ。あとは走馬灯を見せてやったり」
プ「そして私が葬送曲の演奏を」
ボ「なるほど流れるように無駄のない流れで墓場まで一直線なのですね!」

フ「そういうことでしから、ウチにこれ以上受け入れの余地はないでしゅ!」
エ「そんな!あ!我も包帯巻くのは得意だぞ!」
フ「あいにくミイラは間に合ってるでしーッ!!」


エジプチさんの受難というよりもうフリッツ先生の受難。
キャサリンがいない間の患者の治癒は実はエンジェルとパブリックフォンによって行われていたりする…。ちなみにエンジェルがキャサリンに対抗して始めた看護婦のバイトにパブリックフォンが巻き込まれたという経緯がある。

盆「看護婦がいないと帰る客が多いからのう」
パ「しょうがねーよ…先生ヤブだからなー」
フ「ウルサイでしゅ!」


エ「我はこれからどうすれば…」
プ「呪術師の神官ですか…身なりも良いようですし…ひとつ思い当たる場所がありますので行ってみてはいかがですか?」


◆エジプチさんの価値 

エ「ホテルの宝物庫…?」
ボ「まさか…そこにレインボードラゴンがッ!?」
プ「ございません。ですが何かといわくのあるモノを集める場所です。呪術師の神官として王の遺跡を守っていたような方なら護衛にしろ家宝になるにしろなかなか向いている場所だと思いますよ。私が紹介状も書きましょう」
エ「よいのか?お前…いい奴だなぁ!」
プ「いえ、お気になさらず!困っている方を見捨てるには忍びないですから」
小「で、おっちゃんの本音は?」
プ「…毎月毎月送られてくる『帰ってこい!!』という手紙がいい加減うっとうしいので、誰か適当な代わりを送り込もうと思っ…いえ、なんでもございません!!」
小「汚いぞやっぱりおっさんは汚い!」
盆「風呂上がりなのにこの言われよう!若いおなごは何故こうも年寄りを汚いモノ扱いするのじゃ!」ダンッ
プ「大丈夫です!衛生的にとか生理的にとかの話じゃないですよ!…たぶん」
天「あらぁ十分汚いし気持ち悪いと思うわよー?ただでさえおじさんなのに、そのうえセクハラオヤジ★だもんね〜?」
パ「おいエンジェル、もうその話は止めとけって。コイツもう本当の事が傷つく年齢なんだから」
盆「うわーっ生涯現役に惹かれて何が悪いーーーッッッ!!」
ボ「おやおや、うっかり盆栽さんのトラウマを堀り当てたようですね」
小「…なんか…ごめんお」
ボ「大丈夫ですよ、盆栽さん」
盆「うっうっ…学者殿…」
ボ「年寄りだろうが生涯現役だろうが骨になれば皆同じ…何も残らないのですから!!まあ貴方の場合は火葬したら灰しか残りませんが」
盆「!!うわ〜〜〜ッッッ!!」
プ「ちょっと何故傷口を広げてるんですか!?」
ボ「これは失敬…一度開いた穴は掘り返したくなるのが私の悪い癖でして」
小「すごく…いい笑顔です…gkbr」
エ「…結局我はどうすればよいのだ?」

エジプチさんというよりももう全方位で不幸を振りまきに来ているのかボーンヘッドさん。

さて明日はあの人の所へ。

?「嫌な前降りした後で来るんじゃねーッ!!」

◆エジプチさんの面接〜印象編〜 

ミ「なるほど。プアーコンダクターの奴の推薦で家宝になれるかどうか知りたいから来たってことは分かった…だが何故わざわざ地下からきた!?どうしてくれるんだこの大穴!!」
ボ「入口が見当たらなかったものですからとりあえず掘ってみました」
ミ「入口なんて隠してあるに決まってるだろうが!宝物庫なんだから!!普通は当てずっぽうで見つからないぞ?」
ボ「そこは…レインボードラゴンが私を呼んでいる!と思いながら掘ればだいたいガラクタに当たるのでそれを利用して」
ミ「追い出すぞ牛の骨」
エ「あの…我はどうしたらよいのだ?」
ミ「あん?自分の価値が知りたいのなら簡単だ。オレの目を見ればいい。お前の真実の姿を写してやる…それでお前がこの宝物庫の家宝に加われる存在かどうか分かるのさ」
エ「?そうか!では頼む」
ミ「…なんだかこうもすんなり頼まれると調子が狂うな…まぁいい。どれ…」

かさかさっ
ぶーん…ぴとッ!

エ「あ、すまん。我のペットのスカラベがお前の服に」
ミ「…ぎ、ぎゃぁあああああーーーーーーッッッ!!」


スカラベは古代エジプトでは再生の象徴だけどだいたいふんころがしだよ!

エジプチさんの粗相でミラーマンが不憫に。
何より不憫なのは拍手は続いてたのに私のリアルの忙しさのせいで出番が一日遅れたことだよね!
まぁそのへんがよりアイツらしいなと思います…。
さて明日はエジプチさんの面接後編です。

◆エジプチさんの面接〜能力編〜 

エ「何故だ…握手どころか目すら合わせてくれなくなったのだが」
ボ「すっかり怯えられてしまいましたね〜」
小「虫怖いってwww真実の鏡のメンタルゲージ低っwww」
タ「あんまりからかってやるなよ…可哀想だろ」
ミ「お前も黙ってろタクシー!というかなんでお前がいるんだ!?」
タ「新しい客がここの番人になれそうなくらい強力な能力持ちの奴かどうか確かめてこいって旦那に言われてな。すげーよなぁ〜俺の足にも匹敵する耳の早さだろ?」
ミ「…まぁ確かに呪術師らしいから家宝よりは番人の方が向いているだろうな。虫さえなければ」
タ「あと純粋に暴れ…手合わせしたかったからな!アンタ古代遺跡の番人だったんだろ?てことは相当強いはずだ…」
ミ「おい!ここで暴れるなよお前ら!!」
エ「…確かに我は呪術師だが、我が使うのは王を護るための術。いわば加護と祝福だ。傷つけあうためのものではない」
タ「そうかい。だがアンタの王様はもういないんだろ?じゃあもうその決まりも用無しだ。かかってこい、なんでもいいぜ」
ミ「だからここで争いは…!!」
エ「…言っても分からぬ奴だな…そうだ!実際にお前らを祝福してやろう!王のための不老不死の術を特別に使ってやる!!〜〜〜…」
ボ「おや、それは…」

ぼろっ…ぐずぐず

タ「うわッ、体…に…錆が…!」
ミ「うわぁああオレの鏡が一枚残らず腐食していくーーーッッッ!!」
エ「あ、すまん。また失敗してしまった…どうしても不老不死の術を使うと代わりに対象が腐ってしまうのだ」
タ・ミ「「今すぐその呪文をやめろーッッッ!!」」



ボ「結局叩き出されてしまいましたね〜」
小「ぼくのヒレもやばかったのに…なんでおっちゃん腐らないの?無敵なの?スター状態なの?」


この二人をなんで出したかって?不憫にするために出したんだよ!(・∀・)
ちなみにエジプチさんの旅路は明日でラストです。

◆エジプチさんの安住 

エ「もういい!もう家など無くてもよいから我の寝床だけ返せーッ!」
ボ「嫌です堀り当てたモノはもう私のモノです。それにあの石棺手放すのが惜しいくらいちょうどいいんですよね〜ハッハッハ」
エ「手放すもなにも元々我のだ盗掘がぁーッッッ!アレ我のお気に入りだったんだぞ!?外観は金箔をあしらい石棺の重たい印象を払拭!内部は絹張りと厚めの断熱材で夏場も冬場も快適性バツグン!!アレでないと我は寝つきが」
小「なにそれスゴー。オーダーメイドって奴?」
エ「そうだ!苦労して仕上げた我の手製だ!!」
小「ふーん………そんなに器用なら家も作っちゃえばいいのに」
「「………あ」」


〜後日〜
エ「魚よ!お前の言う通りに家を自作しておるのだがアレはアレでものすごく楽しいな!木でできた棺も死体やドクロ達に大好評だ!!新素材を使うのは楽しいな!!」
小「あっそ。よかったぬ」
エ「そうだ新しく作った遺跡をピラミッド型にするかアステカ風にするか悩んでいるのだが」
小「どっちでもいいんじゃね?またボーンヘッドに解体されないようにね〜」
エ「魚よお礼に千年物の蔵酒と漬け物を」
小「うるせぇえええ!!隣に越して来んなーッッッ!!」


こうしてエジプチさんは呪術師から漬け物や発酵食品の生産者および棺の職人に華麗にジョブチェンジしました。
どっとはらい。



小「せんせー…ボク最近変にトラディショナルな奴ばっかりに懐かれちゃって…マジまいっちんぐ…」
3「えっもしかして不審者!?どどどうしよう!見かけたらすぐに逃げるんだよ小型ちゃん!」




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