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□過去拍手
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最悪な一日だった、とあたしは何時の間にか暗くなってしまった空を見上げた。
どこまでも深い闇に、思わず息が漏れる。
だいたい、どうしてこんな時間まで委員会の仕事しなきゃいけないのよ、どーせまともな話し合いもできないくせに。
こんなことを思っているせいで、自然と眉間にしわが寄ってしまう。
あーあ、早く帰ろっと。
あたしは少しだけ歩を速めた。
……ちょっと待って。
後ろに誰かいる……?
家まであと半分となったところで、あたしは後ろの気配に気がついた。
え、やだ、あたし普段強気だけどいざ自分がこういう目に合うと……無理!!
思わず走り出したい衝動に駆られるが、さすがにあと一キロという距離を全力疾走するのは絶対無理だ。
そもそも、走って男(たぶん)に勝てるわけがない。
やだどうしよう。
こんなことなら素直に晴矢先輩に送ってもらえばよかった。
涙が溢れそうになるのを必死に堪えながら、帰路を祈るような気持ちで歩く。
なんとかもう少し人がいるところまで……!
「おい」
…来てしまった。
辺りは薄暗い。
後ろから声をかけられて、思わず肩が反応する。
背中に汗がどっと流れる。
「おいってば」
あああ、やだ、ホントにやだ、どうしよう
肩に手が置かれた。
そしてそのまま後ろに引かれて―――――――――