MAIN2
□4
1ページ/1ページ
臨也視点で過去の話
俺は、しずちゃんが大嫌いだ。
出会いからして、最悪だった・・・
仲良くなろうと思って近いたのに、あってそうそう『気に入らねぇ』。
あれには、正直かなりいらついた。
そのあとも、何度か接触を試みたが、意味無し。
扱えない駒などただの邪魔でしかなかった・・・
そういう者は、いつもなら、無視をするけどなぜだか、それすら出来なくて・・・
どうしても苛々してちょっかいをかけてしまう。
そんな毎日が続いて・・・ある日、俺はしずちゃんに盗聴器を付けることにした。
理由は、もちろんしずちゃんの弱点探し!!
どんな情報が得られるか、俺はウキウキしていた。
まさか、この何気ない行動が、自分の運命を変えるなどと思わずに・・・
*******
「さぁて、今日はどんな情報が得られるかな〜」
今日で5日目。
今までに得られた情報といえば
・プリンが好き
・弟思い
・勉強ができない
・単純
など
これといったものがない。
そろそろ良い情報が入ってもいいころだよね・・・
そうだな・・・恋愛関係とか。
それがわかったら面白いだろうな〜
笑みを浮かべて、盗聴器の録音の再生ボタンを押した。
そして、約30分後
ありえない、しずちゃんの言葉に驚愕していた―――――
『好きだ、臨也・・・』
『お願いだ・・・臨也俺を見てくれ』
泣いているような、かすれた声は
俺の知らないしずちゃんだった・・・
知るはずのなかった告白
しずちゃんなんか、嫌いなのに何故か嫌な気分は、しなかった―――――――