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臨也視点で過去の話




俺は、しずちゃんが大嫌いだ。

出会いからして、最悪だった・・・

仲良くなろうと思って近いたのに、あってそうそう『気に入らねぇ』。

あれには、正直かなりいらついた。

そのあとも、何度か接触を試みたが、意味無し。


扱えない駒などただの邪魔でしかなかった・・・



そういう者は、いつもなら、無視をするけどなぜだか、それすら出来なくて・・・

どうしても苛々してちょっかいをかけてしまう。




そんな毎日が続いて・・・ある日、俺はしずちゃんに盗聴器を付けることにした。



理由は、もちろんしずちゃんの弱点探し!!


どんな情報が得られるか、俺はウキウキしていた。





まさか、この何気ない行動が、自分の運命を変えるなどと思わずに・・・





*******


「さぁて、今日はどんな情報が得られるかな〜」


今日で5日目。

今までに得られた情報といえば

・プリンが好き
・弟思い
・勉強ができない
・単純
など


これといったものがない。


そろそろ良い情報が入ってもいいころだよね・・・


そうだな・・・恋愛関係とか。

それがわかったら面白いだろうな〜



笑みを浮かべて、盗聴器の録音の再生ボタンを押した。




そして、約30分後


ありえない、しずちゃんの言葉に驚愕していた―――――





『好きだ、臨也・・・』
『お願いだ・・・臨也俺を見てくれ』


泣いているような、かすれた声は

俺の知らないしずちゃんだった・・・






知るはずのなかった告白




しずちゃんなんか、嫌いなのに何故か嫌な気分は、しなかった―――――――



 

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