MAIN2

□届きますように
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しずちゃんへ

大好きです

これからもずっと愛してる


臨也より








何とも簡単な内容のポストの中に入っていた。



あいつが死んでから1週間と4日が過ぎた。






病死。


新羅が精一杯手を尽くしたが駄目だったのだ。




心配をさせないように普通の医者のところに密かに通っていたらしい。



俺に、運ばれて診察したとき、なぜ自分のところに来なかったのか、と新羅は、本気で怒っていた。






なぜ、もっと早く気づいてやれなかったのかと何度も悔やんでも悔やみきれない。




抱き上げた時のあいつは、とても軽くて・・・





どうして、臨也なんだ?と信じていない神様に怒りもした。






消えていく命の灯火を前にして俺は・・・おいて逝くなと呟いた。





それに対して臨也は・・・



ただ、哀しいそうに微笑んだ。

それは、とても美しくはかない笑み。









お葬式では、ひっそりとおこなわれたが、沢山の人がおとずれた。

誰もが若すぎる彼の死をしのんだ――――――

*******


そして今日。


なぜ手紙が、きたかわかっていた。


今日は、付き合いはじめてちょうど1年になる。



臨也は、この日をとても楽しみにしていた。



それは、もう1ヶ月前から言い出すほどに・・・







あの時すでに臨也は余命1ヶ月を宣告されていたらしい。




だから・・・
完璧な臨也のことだ


死んでしまったときのことも考えていたのだろう。






『愛してる』

そう書かれた手紙を俺はそっと胸に抱いた。




♪〜♪♪

懐かしいメロディーが胸元にいれた携帯からなった。



『いい、しずちゃん。
この音楽がなったら俺からのメールだからね』


『知ってる?しずちゃん、今のメールってね時間指定が出来るんだよ』

機械類が苦手な俺に臨也が教えてくれたことが色鮮やかに思いだされる。


携帯を開けばメールが受信されました。と一言表示された。
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