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□セルティの企み
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「で、できたーーー」
岸谷新羅宅―――
新しく作られた実験室に新羅の声が響いた。
と同時にドアが開かれる。
『できたのか!?新羅!!』
そうPADにうって入ってきたのは、ここ池袋で【首なしライダー】と呼ばれている通称デュラハン。
名前は、セルティで新羅の恋人だ。
彼女には首から上がない・・・。
だが、今の彼女は、顔があったのなら確実にうれしそうな顔をしている、と誰も思うだろう。
それほどセルティはうきうきしていた。
「うん、やっとできたよ!!」
新羅の手にはひとつの小瓶―――その中にはなんともきれいな桃色の液体。
それにセルティきらきらとした視線を送った。詳しく言えば送っているように見える・・・だが。
にこにこと笑顔の新羅。
それもそのはず、これを作るのに3ヶ月もかけたのだ。
そして、セルティもそれを一日千秋のおもいで完成を待っていたのだ。
その薬とは・・・
『人を半猫にする』というもの。
「さっそく臨也に電話してくるよ!」
『ああ、まってる』
二人ともにやりと笑みを浮かべた。