MAIN

□5
2ページ/2ページ

急に、にっこりと笑う新羅。


嫌な予感がする。


「それなら良かった。実は、臨也さあー静雄のことだけ記憶にないみたいなんだ。」





は?俺のことだけ?全てじゃねぇのか?・・・

記憶喪失だろうとは思っていたが・・・俺だけ・・・?

良かった?・・・どこが・・・?



「静雄、これで、やっと臨也から解放されるよ。
毎日毎日うざいって言ってただろう。嬉しいんじゃない?」


嬉しい・・・?そんなのあるわけがねえ・・・
うざいだなんて嘘に決まってるだろ・・・



「もっと喜んだら?」

表情を変えない俺に新羅が言う。



「でもよぉ、この力が消えないかぎり・・・あいつは、また追っかけてくるんじゃねぇのか?」



その言葉に、さらに新羅は笑みを深くした。






(そうであってほしいと)
(期待を込めて言葉にするが)
(かえってきたのは)(満面の笑顔)
前へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ