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□序章
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知ってるか?臨也。


俺達の同級生のなかで一番長生きしたのは、新羅なんだぜ。


なんでも、セルティをおいていけないらしい・・・



俺は、結婚してねぇけど幽は結婚して可愛い子供ができた。


おじさん、おじさんとよばれた時は、一気に老けたように感じたもんだ。



あ、そうだ池袋は、お前がいなくなってからだいぶん変わった



見たらきっと驚くぜ



そっちへ行ったら、沢山教えてやるからな




ああ、やっとこれでお前のもとにいける



もう、これが最期だということが静雄にはわかっていた。




この長いような短かったような86年間。



泣いて、笑って、悲しんで、喜んで・・・


精一杯この生涯を生きた。



本当なら、臨也、お前が隣にいてほしかったけど・・・


まぁ、やり残したことはない。




静雄は、ゆっくりと目を閉じた――――――





みんなに見守られながら彼は、静かに永遠の眠りについた――――――




恋人からの最期のメールがはいった携帯を大事そうに抱えて――――――






*******




死後の世界は、本当にあるみたいだ・・・


大きな門の前に立って、静雄はどうするべきか悩んでいた。


気付けば、容姿は死んだときのものではなく、若かったころの姿になっていた。


服も懐かしいバーテン服になっている。



「あの、平和島 静雄さんですよね」


声をかけられ驚いて振り向けば、頭に角をはやした赤褐色の肌の青年がいた。



角が、生えてるってことは・・・鬼か?


不思議に思いつつも頷けば、青年は笑みを見せた。


「良かった、すぐみつかって。閻魔大王がお待ちです。ついて来てください。」



え、閻魔大王ってあの閻魔大王か?!



死者を裁くという閻魔大王が頭をかすめた。




冥界にようこそ





 

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