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□後
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「臨兄、臨兄!!」
「いやだよ、おいていかないでよ。臨兄!!」
「ずっとそばにいて欲しいの!!」



ぎゅうっと目を覚まさない臨也にしがみついたまま、クルリとマイルは、泣いていた。



その姿は、痛々しくて・・・


なんと声をかければいいのか、誰もわからなっかた。



ぴ、ぴ、ぴ、ぴ

とリズムよく鳴る電子機器からの音と彼女たちのすすり泣く声が、部屋を包む・・・


彼女たちが来て、2時間が経とうとしいていた。







そのときだった―――――







「「!!!」」


「まったく、お前たちは泣きすぎだ。」


ふわり、とあたたかい大きな手が、彼女たちの頭におかれた。



「い、臨兄・・・?」
「臨兄!!」




がばっと顔を上げたクルリとマイルに臨也は、優しく微笑んだ。





今まで、家族以外見たことのない笑顔に、思わずみんな息を呑む。




それは、すぐにも壊れてしまいそうでいて繊細な美しいものだった。




綺麗だ・・・


誰もがそう感じるほどに・・・・




その姿は、まるで・・・・・・





「臨兄が私達をおいていくかと思った」



涙ぐみながら、呟かれたクルリの言葉に臨也は、苦笑した。



かなり心配させてしまったらしい。




「臨兄、勝手にどっかいったりしないでね」



つづけて言ったマイルに




「大丈夫。俺は、ずっといるから・・・二人をおいていったりしない」



しっかりと頷く。



「うう・・・臨兄」
「臨兄・・・」



再び抱き着いて泣き始めた二人の背中を優しくさすってやった。






******


「臨也、もう大丈夫か?」

「!?」




双子が落ち着いてそろそろ声をかけても大丈夫だろうと思って尋ねれば目を丸くし、臨也が驚いた。



「ど、ドタチン?」


俺を見て、そしてまわりを見て首をかしげた。




何と言うか・・・さっきは、綺麗だと思ったが今度は、子供のような様子で可愛い////




「みんな・・・どうしてココに?」




妹たちで一杯だったのか、
キョトンとした顔に俺は、笑いかけてやった。







みんなお前のために来たんだ―――――――




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