キリリク
□本当の
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平和島 静雄は、折原 臨也が好きらしい・・・
誰が流したかはわからないが、そんな噂がこの頃、学校で流行っていた。
そして、それは・・・
本当のことだった。
「ああ、くそっいらつく。何なんだあの噂は」
「ははは、静雄も大変だね。あんなに一生懸命、隠してたのにばれた挙げ句、噂になるなんてね」
「よし、てめぇは死にてぇんだな?」
「静雄、落ち着いてよ。ちょっと笑っただけじゃないか」
「ああ゛ちょっと?」
「嘘です。僕が完璧に、悪いです。ごめんなさい!!!」
拳をつくり、威せば簡単に新羅は、すぐに謝った。
俺は、密かに前から新羅に恋愛相談をしていた。
だから、俺が臨也のことを好きだといことを知っていたし、時々アドバイスもくれた。
まぁ、その中のほとんどが、セルティーとの惚気ばかりだったが、助けになっていたのは間違いない。
だが・・・
「まさか、てめぇが流したとかじゃねぇよな。」
「僕は、そんな命知らずなことしないよ。」
「だよな」
「あのさぁ」
妙に意味ありげな笑顔の新羅。
・・・何なんだ?
話を促せば、さらに深い笑み。
「ばれちゃったんだし、告っちゃえば?」
「はああ!?」
そ、そりゃ臨也の気持ちも知りたいが、本当に嫌われてたりしたらショックだ。
新羅曰く、大丈夫だと言うが何が大丈夫なのかわからない。
傷つかないって、言いたいのか?
傷つくにきまってんだろ!!!
「あ、臨也!」
ん・・・いざや?
もんもんと悩んでたら、いつの間にか、臨也が目の前にいた。
思わず赤くなりそうなり、急いで気持ちを落ち着かせる。
ああ、今日もかわいいよな・・・って、違う!!!!
俺は、そんなことを考えてる場合じゃねぇ!!
「ねぇ、しずちゃん・・・ちょっと聞きたいことがあるんだけど良い?」
どことなく不安そうな困ったような表情の臨也。
なんだか笑顔がひきっているような気が・・・
直感で、噂についてだろうとわかった。
「ああ」
「じゃあ、ここじゃあれだから、屋上行こう」
「わかった」
屋上へ向かうために俺は、椅子から立った。
それを確認すると先に臨也は、歩いていった。
俺は、速まる心臓を気にしながら、後をついていった。
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遅くなってすみません>_<