キリリク

□本当の
1ページ/1ページ





平和島 静雄は、折原 臨也が好きらしい・・・




誰が流したかはわからないが、そんな噂がこの頃、学校で流行っていた。





そして、それは・・・
本当のことだった。








「ああ、くそっいらつく。何なんだあの噂は」
「ははは、静雄も大変だね。あんなに一生懸命、隠してたのにばれた挙げ句、噂になるなんてね」
「よし、てめぇは死にてぇんだな?」
「静雄、落ち着いてよ。ちょっと笑っただけじゃないか」
「ああ゛ちょっと?」
「嘘です。僕が完璧に、悪いです。ごめんなさい!!!」

拳をつくり、威せば簡単に新羅は、すぐに謝った。

俺は、密かに前から新羅に恋愛相談をしていた。


だから、俺が臨也のことを好きだといことを知っていたし、時々アドバイスもくれた。



まぁ、その中のほとんどが、セルティーとの惚気ばかりだったが、助けになっていたのは間違いない。




だが・・・

「まさか、てめぇが流したとかじゃねぇよな。」
「僕は、そんな命知らずなことしないよ。」
「だよな」
「あのさぁ」

妙に意味ありげな笑顔の新羅。

・・・何なんだ?



話を促せば、さらに深い笑み。


「ばれちゃったんだし、告っちゃえば?」

「はああ!?」



そ、そりゃ臨也の気持ちも知りたいが、本当に嫌われてたりしたらショックだ。

新羅曰く、大丈夫だと言うが何が大丈夫なのかわからない。



傷つかないって、言いたいのか?

傷つくにきまってんだろ!!!



「あ、臨也!」


ん・・・いざや?
もんもんと悩んでたら、いつの間にか、臨也が目の前にいた。



思わず赤くなりそうなり、急いで気持ちを落ち着かせる。



ああ、今日もかわいいよな・・・って、違う!!!!

俺は、そんなことを考えてる場合じゃねぇ!!



「ねぇ、しずちゃん・・・ちょっと聞きたいことがあるんだけど良い?」


どことなく不安そうな困ったような表情の臨也。
なんだか笑顔がひきっているような気が・・・


直感で、噂についてだろうとわかった。



「ああ」
「じゃあ、ここじゃあれだから、屋上行こう」
「わかった」

屋上へ向かうために俺は、椅子から立った。
それを確認すると先に臨也は、歩いていった。



俺は、速まる心臓を気にしながら、後をついていった。



________
1ページずつ、更新します。
遅くなってすみません>_<

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ