めだか箱〜断章のグリムパロ〜

□白雪姫 上
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さぁ今日は
『白雪姫』の話をしましょう。


昔々ある国に、雪のように白い肌をした“白雪姫”という、それはそれは美しいお姫様がいました。ある年、白雪姫の母上が亡くなって、代わりに新しい女王がお城にやって来ました。
ところが、この女王は魔女だったのです。魔女の女王は毎朝魔法の鏡に向かって「鏡よ鏡、世界中で一番美しいのは誰だい?」と聞きました。
魔法の鏡はそう聞かれるたびに「この世界で一番美しいのは女王様です」と答え、女王様は自分の美しさを確認するのが習慣となっていました。



ある日いつものように「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰だい?」と鏡に聞くと、「それはこの国のお姫様である白雪姫です」と答えたのです。
この事実に女王様は絶望し、白雪姫への嫉妬心によって頭に血が上るような怒りを覚え、家来に白雪姫を殺してくるよう命じました。

さっそく家来は姫を森の中へ連れだして殺そうとしたのですが、可哀相で殺せません。そこで家来は、女王に白雪姫を殺したと嘘を告げました。


こうして女王の手を逃れた白雪姫でしたが、今度は森の中で迷ってしまいました。空腹と心身共に疲労していた白雪姫は、歩き続けるうちにぽつんと佇む『家』に辿り着き、休むことにしました。
姫が疲れ果てて眠っているところへ、『家』の主である7人のこびと達が帰って来ました。
はじめ、こびと達は家にいた姫に驚いていましたが、姫の事情を理解し、家事を手伝う代わりに、ここに置いてほしいという姫の言葉にうなずき、こびと達は姫と一緒に暮らすことを決めました。



一方、女王は上機嫌で鏡に聞きました。「鏡よ鏡、世界で一番美しいのは誰?」すると鏡は「もちろん、それは白雪姫です!」と言いました。女王は白雪姫がまだ生きていることを知って怒り狂い、魔法で老婆の姿になって白雪姫のもとへ向かいました。





小人の家で白雪姫が家事をしていると、ドアを叩く音が聞こえました。ドアの向こうにはおばあさんがいました。「可愛いお嬢さん、この赤くて美味しいリンゴをあげよう」白雪姫はおばあさんからリンゴを受けとると、一口だけ口に含み倒れてしまいました。リンゴには猛毒が塗ってあったのです。白雪姫が死んだことを確認し、女王は上機嫌で城に帰りました。



白雪姫の死に小人たちは悲しみ、彼女の死体を美しいガラスの棺に入れました。そこへ隣国の王子様が通りかかりました。王子様は白雪姫のあまりの美しさに見惚れ、彼女の唇に口づけをしました。




すると死んだ白雪姫の瞼が震え、目をさましました。王子様の口づけでリンゴの魔法が解けたのです。その後、白雪姫は王子様と結婚し、末長く幸せに暮らしました。








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