ポケモン

□It made a mistake!〜間違えた!〜
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「(ま、間違えた…)」

…どうやら、私があの時拾ったのは、男性のものだったようだ。

「まさか月野がボールケース間違えてくるなんてね〜」

「日乃の言う通りだね」

友人の日乃と、双子の弟の星夜乃の言う通りである。

泣きたい。
ていうか、ぶつかってすみません。
間違えてすみません。

「にしても、誰の何だろうね?」

「分かってるのは、
一、ボールの中身は
ダストダス
イワパレス
ギギギアル
シャンデラ
ドリュウズ
オノノクス
の六体。因みに♂♀ごっちゃ。
二、みんな強そうということ。
三、そのトレーナーは男性であること。
だからなぁ…」

少な過ぎる情報だ。
星夜がまとめるまでも無い。

「で、その時の月野の手持ちが」

「リーフィ(リーフィア)
ラン(チラチーノ)
シオノメ(ゲンガー)
ピチス(トゲキッス)
リーン(チリーン)
フワラ(フワライド)
の六体。因みに全員♀」

見事な♀オンリーである。

「「知ってる」」

「分かってる。…あ〜、どうしよう…」

「まあ、三人寄れば文殊の智恵って言うじゃない?…まあ、既に三人いるけど、取り敢えずあの子等に聞いてみない?」

日乃が言った。

「そうだね。チェレン辺りは何か思い付きそうだ」

「じゃあ、早速呼び出すか」

「じゃあ私、ベルにかけるよ!」

日乃が早速言った。

「僕はチェレンにしようかな」

「俺はトウコにしとくよ」

どうせあの双子(私達も双子だが)は、家に居るかどっか居るかのどちらかだろう。

ポケギア(Cギアじゃないのは、買い替えるのが面倒だから)を出して電話をかける。

ピルルル

ブツッ

『もしもーし、こちらトウコです!月野さん、いい加減Cギアにしたらどうですか?』

相変わらずのマシンガントークである。

「面倒だから、イヤ」

『そうですか?まあ良いですが。で、何用ですか?』

「あーうん、家来てほし」

『な、何で!?…ですか!?』

「ちょっと問題が発生してさ、智恵を借りたいんだよ」

『知恵…?』

「うん、智恵」

ん?長くない?

『………あ、すみません、急用思い出したんで、ちょっと待ってて下さい!』

「え、待」

ブツッ

ツー、ツー

切られた…

トウヤに連絡頼もうと思ったのに!

ポケギアはCギアのライブキャスターと違って、一度に一人ずつしか連絡出来ないのだ。

しかも、私はトウヤには連絡出来ない(連絡先が分からないので)。
さてさて、困ったぞ?
その時ちょうど、

「終わったー?」

日乃が終わったらしい。

「僕は終わったよ」

「私は途中で切られた。なんか急用思い出したらしい」

「そうか、それは仕方ない。チェレン達でも待とうか」

と星夜が言い終えるか終えないうちに、

ガチャ

「お邪魔します」

「お邪魔しま〜す」

と言い、若干息切れ気味なチェレンとベルが入ってくる。

「早!!」

「あれ、電話したの何時だっけ?」

「お前ら何処にいたし」

三者三様の反応をする。
(因みに上から日乃、星夜、私だ)

「私が喫茶店で、アコーディオン聴いてる時に、チェレンと会って、」

「その時丁度キャスターが鳴ったんです」

「喫茶店ってあれか、ジム兼博物館の横にある、『カフェ ソーコ』か?」

私がそう聞くと、

「うん」

「そうです」

「…そら近え」

日乃がそう言った。
そこから此処まで徒歩1分もかからない。
二人の様子から、走ったと見える。
…後は察しろ。

「で、一体どうしたんですか?」

「まあ待て。長くなる予感がするから、お茶出してくるわ」

私の予感は割と当たる(とか日乃とか星夜とかが言ってた)。






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