□treasure
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昔 一つの唄を見付けた
それは 小さな光でしかなかったけれど
僕にとっては確かに 眩しい光だった

大切に抱え込んだ
失くさないように仕舞い込んだ

ほら
ココロ覗けば いつも輝いてる
叫び出しそうな時も しゃがみ込みそうな時も
「転んだって良いよ
弱く強い それが かけがえのないキミだよ
それを 抱き締めてくれよ」
そう歌った声を 僕はまだ覚えてる

此処は 光があまりに多くて
僕は 慌ててあの唄を引っ張り出した
それは 昔より力強く輝いていた

ふと顔を上げてみる
在ったのは 幾人かの笑顔

この光が照らす足跡が増えていく
並んで歩いてたり 近付いたり 離れたり
「周りを見てみろよ 俯いてないでさ
キミは独りじゃないんだ
少なくとも ボクがいる」
あの唄と歩いてたら 温もりと出会えた

昔見付けた唄は
今では もう 聴き過ぎて擦り切れたけれど
僕を通して いつでも 光を奏でてる


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