09/30の日記

17:27
NARUTOについて真面目に考えてみた1
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皆様こんにちは(*゚ー゚)vあまりの放置ぶりに、日記を設置しておく意味がないような気のしている管理人です。


さて…以前相互様がリアルに
「NY同時多発テロで息子を亡くしたお父さん(日本人)が、テロが起こった本当の原因は貧困にあると思い、文房具等をアフガニスタンの貧困な人達に送っているというニュースを見た」
ということを書いてらしたんです。

「NARUTOで見てきた憎悪の連鎖を断ち切る姿を、現実で見られて感動した(内容ウロ覚えせねかちゃんごめん)」
って書いてあって、私もすごく同感に思いました。


さてさて…

NARUTOのマンガを読んで、おそらく多くの人が、いわゆる少年編と疾風伝とで、作風が変わったと思われているんじゃないでしょうか?

もちろん年数もあるし、岸本先生が結婚されたこと、お子さんが出来たことも大きく関わっていると思うのですが、
私はもう一つ、NY同時多発テロから始まったいわゆる「テロとの戦い」が非常に大きく影響しているように思っています。



(↓ここから先は非常に真面目な話しになります。読んでも面白くないと思うの。ごめんねf^_^;)


10代の若い人はわからないと思うし、わからなくて当然なんですが、
あの頃テレビにかじりついて見ていた日本人の多くは、知っていた世界の姿が幻のように崩れていくような恐ろしさを毎日感じていたと思います。

陽気で明るい人達だと思っていたアメリカ人が、殺気だって毎日のようにイスラムへの報復を叫び、
当然のように日本も戦争へとどんどん巻き込まれていきました。

アフガニスタンでの戦争の映像を初めて見た時は、悔しさとか悲しみとか恐怖の感情が沸き上がり、私は涙が止められませんでした。

アフガニスタンからイラク戦争へ……それでも毎日のようにそこかしこでテロが起こり、嘘のようにたくさんの人が死んでいました。

毎日のように映し出される映像に、これが戦争なんだ……と現実を見せつけられる思いでした。

では、アフガニスタンにいる人、イラクの人が悪いのか?
もっといえば自爆テロを起こす人が極悪人なのかというと、
これがまた、知れば知るほどそんなこともないのです。

日本には怪しげな新興宗教がありますが、宗教じたいが悪い訳じゃない。
確かにイスラム教は厳しい教えの宗教です。でもだからって悪くはない。信じている人達にとってはありがたい教えなんです。
日本人が知ると首を捻る点もありますが、文化の違いで片付けられる範囲です。

イスラム教を信じている人達の大部分は穏やかに生活している普通の人達です。
でも、非常に貧しい暮らしの人も多い。

対してアメリカや日本など世界の主要国と言われる国は、生活はとても豊かです。
中にはお金や戦力にものを言わせて、小さな国々に横暴な振る舞いをする国もあります。
表では綺麗なことを言っていて、裏では汚い取引をしている国もあります。

知れば知るほど、誰が悪いのが、何が悪かったのかわからなくなっていきました。
日本も例外ではありません。というか、日本は戦力をアメリカに頼っていますから、アメリカに逆らえませんしね。

テロで死んでいく罪のない人達の姿に、激しい憤りを感じながら、だからと言ってテロを起こす人達の、貧困の苦しみや理不尽な世界への怒りもわかるんです。
何とも言えない辛い気持ちをずっと感じていました。


これは多分、あの当時多くの人達が深く考えたことだと思います。


あのNY同時多発テロからもう10年がたちました。

そして、NARUTOは連載11年なんですよね。私がNARUTOと出会ってまだ1年ちょっとなんですがねf^_^;


最初読んだ時はあまりわからなかったのですが、NARUTOの特に疾風伝以降の主題が大きく変わったように、最近では思っています。

最初はNARUTO個人の成長物語だったと思うんです。少しずつ認められて、守りたい人を増やしていく。
その姿にだんだんと周りが変わっていく。

しかし疾風伝ぐらいから、もっと理不尽なもの、個人ではどうしようもない里や国家の思惑、踏みにじられる一般の人々や、連鎖していく憎しみにナルトがどう立ち向かっていくのか……
ということに少しずつ内容が変わっていったと思います。

一番わかりやすいのが、暁の存在です。S級犯罪者暁はテロ集団です。
でも、暁のメンバーは敵なのに個性的でとても魅力的です。

そしてサソリや長門の過去が丁寧に描かれていました。

もし、サソリの両親が生きていたら、
もし、長門の両親や弥彦が生きていたら
もし、鬼鮫を親身に愛する人がいたら
きっと暁に入ることもなかったはず……。


NARUTO好きな方がよく
「NARUTOのキャラは嫌いな人少ない」
と言いますが、それは登場人物の過去や人らしい苦しみを岸本先生が描き出していらっしゃるからだと思います。

でも、思い出して下さい。波の国のガトー。あの人を好きっていう人はあんまりいないと思うんですよ。
同じように志村ダンゾウも相当な悪人でしたが、ダンゾウを嫌いという人は、ガトーより少ないと思います。
なぜかと言えば、ダンゾウの心の裏側を岸本先生が見せてくれたからです。

私はそれが、先生があのテロとの戦いを見つめた中で、考え抜かれた結果導き出された思いであるような気がしてなりません。


NARUTOという作品を通して、岸本先生は様々な問題を私達に問い掛けているんじゃないかと思っています。


NARUTOについて真面目に考えて見ました。

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