佐助受

□More than anyone
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血相を変えてやって来ると、
「佐助、お前は違う!」
幸村が叫んだ。話の流れが全く読めない状況だが、そんなものはいつもの事。佐助はニッコリと笑った。
「何が?」
「確かにお前は闇属性だが、あんなのとは違う!お前は、俺の太陽だ――――――ッ!」
「あはは……あ、ありがと」
流石の佐助も赤くなった。

「Great! あれだけストレートに求愛されると、いっそ清々しいよな」
「あぁ、羨ましい奴だぜ」
東西兄貴がしみじみと呟いた。



「何を……市!貴様も太陽のように……ッ!」
「あぁ、眩しい……長政様、ごめんなさい。ごめんなさい」
「市――――ッ!」
浅井夫婦リタイア。

「ま、そんな気はしたけどよ……気味悪ぃな」
「はっはっは、そう言うなよ。浅井さんよ、もっと嫁さんを労ってやんなよ」



「あんなの、とは失礼な方ですね。私はただ血と涙を流しながらのた打ち回る人々の叫びが聴きたいだけです。あぁ、考えるだけでゾクゾクしますね」
光秀は無視。

「あれはout of 眼中だ」
「古いぜ、竜の兄さんよ」
「うるせェ。次だ、次」




「猿が太陽などと片腹痛いわ!半兵衛!」
「何だい、秀吉?」
「お前が誰よりも輝いている所を見せてやれ!」
「ふふ、仕方ないね。見よ!蝶のように舞い、蜂のように……げふ、げふ、ごはぁ!す……済まない、秀吉ぃ」
「半兵衛!……半兵衛ッ!」
豊臣軍リタイア。

「蚊が血を吸う前に叩かれたって感じだな」
「はっはっは、面白ェ!上手い事言うな」
「それより、ゴリラが猿に負けたぜ」
「あぁ。やるじゃねェか、忍の兄さんよ!」
「次だ、次!大御所のお出ましだ!」



「ぬはぁ〜、愚民共がぁ〜」
論外である。

「禍々し過ぎるだろ!」
「いけねェ、いつの間にか主旨が変わっちまったか。逃げるぜ、元親!」


「結局、忍の兄さんが闇属性らしくねェだけか?」
「あぁ……アイツ、闇属性なんだよなぁ」
「はっはっは、あんたも相当気に入ってんだな。俺もあの忍は手品みたいで面白いと思ってんだけどな。今度一緒に連れて来いよ。カジキマグロ狙いに行こうぜ」
「お、いいねぇ。ただ、猿飛は地面が揺れるのは苦手らしいぜ」
「へぇ、いいじゃねェか。何でも出来ちゃ面白くねェ。それくらいが丁度いいのさ」
「あ〜、俺アンタも好きだわ」
「そうかい?有り難うよ」

東西兄貴の闇属性巡り、ここに終了。


「結局、何だったの?」
佐助は訳が分からないまま、幸村に熱く告られただけだった。


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