ポケモン

□ルビーと帽子とサファイアとC
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光から現われたのはセレビィだった。
みんな驚きを隠せない。
セレビィはオシャレ小僧の前に移動する。
オシャレ小僧は微笑みながらセレビィに話し掛けた。




「久しぶりだね。こんなとこで会えるとは思わなかったけど。そう言えば君はセレビィって言うんだってね。」




セレビィは嬉しそうにくるくるとオシャレ小僧のまわりを飛び回っている。




「セレビィ、君には本当に感謝してる、ありがとう。君のおかげであの人たちの命は救われたんだ。」




これはみんなちんぷんかんぷんだろ。
何でオシャレ小僧はセレビィと親しげなんだよ!




「サファイアどういうことなの?」
「あのポケモン、セレビィはルビーの手持ちだったったい。でもホウエンの危機の後どっかいったって言っとったとよ。」
「「セレビィを手持ちに!?」」




そりゃブルー先輩やシルバーは驚くわな。
ヤナギがあんなに苦労して手に入れたポケモンをオシャレ小僧が持ってたなんてさ。
セレビィはオシャレ小僧の額を軽くたたきこちらを見る。
そしてオシャレ小僧に笑いかけた。




「話してもいいのかい?」




セレビィはオシャレ小僧ににっこりと笑い掛けどこかに飛び去ってしまった。




「一体どういうことなの?」
「ちゃんと話します。お許しも出ましたしね。」




お許しって何だよ。
全くわけわかんねえわ。




「セレビィは僕がジョウトに住んでいた頃にウバメの森で捕まえたんです。すごく不思議なポケモンで図鑑も認識しないし名前もわかりませんでした。僕もめったにボールから出さなかったんです。ホウエンの危機の時に電気の塊から宝珠を取り返すために出したんです。」
「宝珠?」
「伝説のポケモンであるカイオーガとグラードンを制御するための石です。ホウエンの危機はその宝珠を悪用したことで引き起こされたんです。」




オシャレ小僧は一旦区切ると息を吐いた。




「ここからはかなり重要な機密になります。口外はしないでください。」




俺たちが頷くとオシャレ小僧は話を続けた。




「その時セレビィは過去を少し変えてくれました。消えてしまった三人の命を救ってくれたんです。三人とも戦いのなかで死んでしまった僕の大切な人たちです。ここで僕の記憶と世界の記憶に違いが生まれました。だから僕は忘れたフリをしていたんです。」
「その三人はだれと?」
「ホウエンリーグの旧チャンピオンのダイゴさんとジムリーダーである僕の父とカガリさんです。カガリさんは最初敵だったんですけど、最終的には協力してくれた人です。」
「嘘……あんな強か人達が…」
「君の記憶ではおそらく生きていることになってるだろう。他のみんなも同じさ。僕が話せばどこかしらでボロが出る。だから忘れたフリをした。」
「チャンピオンにジムリーダーまで…すごく厳しい戦いだったのね。ルビーくんもサファイアちゃんもすごいわ。」




全員が感心するなかエメラルドは険しい顔をしている。
まあそうだわな。
俺様が直々に言ってやろう。
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