ポケモン

□ルビーと帽子とサファイアとB
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窓から外に出て木のうえに登る。
少し頭冷やさないとまた余計なことを言ってしまう。




「全く彼女にはかなわないな。」
「何がだ?」




いきなり聞こえた声に驚いて下を見るとなぜかグリーンさんをはじめ男性陣が勢揃いしていた。




「どうしたんですか。こんなとこまで来て…」
「お前を追ってきたんだよ。あれだけ言ったらもう隠すこともないだろう。」




グリーンさんが言うことももっともなので下に降りる。




「長くなりますよ。」
「どうせ暇なんだ。それにあんなに盛大にケンカされちゃほっとけないよ。」
「すみません、じゃあ最初からがいいですかね……僕は元々ジョウトに住んでたんですよ。」
「え、じゃあホウエンにはいつ行ったん…てっ!」
「話の腰をおるなレッド。」
「いいですよ、僕もうまくまとめれませんし。引っ越したのはホウエンの危機の少し前なんですけど、小さい頃一度だけ父に連れられてホウエンに行ったんです。そこである女の子に会いました。」
「それが野生児ギャ…いった!何すんだよシルバー!」
「黙って聞け。」
「続けますね、その子はとてもおしとやかで綺麗好きでかわいかった。数日間だけどその時以上に楽しかったことはありませんでした。ある日二人で遊んでたらボーマンダに襲われたんです。その頃の僕はやんちゃでバトル好きでしたからその子を守らなきゃいけないと思ってボーマンダを追っ払ったんです。ただその子は僕の戦う姿に恐怖を感じてしまったんです。守るつもりが僕の戦う姿でその子を恐がらせてしまった。それ以来僕は人前で戦わなくなった。僕の額にはその時の傷があります。そのうちその子の顔も名前も思い出せなくなってしまいました。ホウエンの危機の時も僕は戦うつもりはなかった。でもサファイアに説教されてそれで一緒に戦ったんです。その戦いの最中にサファイアに告白されました。その時にサファイアが思い出のあの子だとわかったんです。僕はサファイアの気持ちに答えた。でも……」




さてここからが問題だ。
あの戦いのこの世界の記憶と僕の記憶が違うから不用意にしゃべれないんだよな。
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