I have longed for you for a long time

□あなただけを愛してるC
1ページ/3ページ




昨日のことを謝ろうと十番隊舎の前まで来たがなかなか踏ん切りがつかない。

会うのも嫌だとか言われたらどうしよう。

うんうん唸っている視界の端に男の子が現れた。

この子は確か一回ぶつかった子だ。






「よう、この前は大丈夫だったか?」

「……ない………」

「ん?」






子供の顔はひどく歪んだ。

まるで敵でもみるような目だ。






「お前なんかいらない!!破道の三十三蒼火墜!!」

「な!?」






反射的にかわし距離を取る。

鬼道で壁は粉々になっていた。

子供とは思えないほどの破壊力。

流石は隊長格の子供だとかそんなことを考えてる暇はない。

白打と鬼道を織り混ぜて来て、正直面倒な相手だ。

倒すのは簡単だ、動きを止めるのもできる。

ただそれじゃだめな気がした。

避けながらこの子がとてもつらい思いをしているように見えて、でも理由がわからない。






「あんたが来たから母さんは泣いたんだ!」

「何でだよ!理由を言わないとわからないだろ!?」

「母さんはずっと待ってたのに……あんたのことずっと思ってたのに!破道の三十一赤火砲!」






角から冬獅郎と乱菊さんが走ってくる。

避けたら二人が危ない。
次へ

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ