Non lasciare il mio lato (俺の傍から離れるな)

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のんびりとホテルを後にした日曜の昼近く。
新幹線乗り場へ行くと見慣れた姿があった。

何してるんだろうか?
必死になって何かを探している。

慌てて身を隠し、その人物の動向を窺った。

もしかして私を探している?
まさかね、探すわけない。
いつ乗るかわからないのに・・・。

きっと他の誰かを探してるんだろうな。
なんにせよ、今会いたくない・・・また別の女と鉢合わせなんて絶対したくない。

乗車券はもう購入済みだし、発車ギリギリまで隠れていて飛び乗ろう。













発車まであと1分。
発車のベルが鳴り、それでもスクアーロさんはキョロキョロしながら1号車から9号車までホームを行ったり来たりしている。

私はなんとか気付かれずにドアの前付近まで移動した。
気配って案外消せるものだな、なんて思いながら。

スクアーロさんとは距離を保ち、絶妙なタイミングで飛び出した。
慌てていたからこけそうになり、思わず小さな声を出したせいで、せっかく背を向いていたスクアーロさんが振り返ってこっちを見ている。


「いやがった!!」
「ひゃあ!!」


転がるように飛び乗って、閉まる寸前で乗車成功。
駆け寄ってきたスクアーロさんは思い切り車両を叩いた。


「てめぇ、降りやがれ!」


私を探してたの!?

凄い剣幕で怒っていて、思わず身を隠す。
新幹線は走り出し、そっと外を覗いてみると一緒に走っているスクアーロさんがいた。


「なっ!危ないですよ」
「次の駅で降りて待ってろぉ!!」
「嫌です」


速度を上げる新幹線にいつまでも追いつけるわけもなく、遠ざかっていくスクアーロさん。
なんで必死な顔をしていたのか?
怒られる理由もわからないけど、とりあえず西地区は無事脱出した。

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