風の音(詩)
□詩
1ページ/31ページ
木々のつぶやき風が一つ
木々が鳴く
風が一つ
雲が去る
熱くなった体に
風が一つ降りそそぎ
広がりゆく私の想いが
風に撫でられ静かに眠る
そうして私も眠る
静けさの中
歌の広がりを感じる
カーテンが揺れる度
木々が手をたたく度
それにのせて広がる声
風に織りこんだ歌は大地の想い
耳をすませば体に染み込んでいく
大地の想いにつつまれて
大地の優しい声に心とらわれる
そうして私は眠る
眠たそうな木々
気怠そうに吹く風
彼らのつぶやきを知りつつも
大地の想いを代弁する
木々の優しさで私は眠る
風の心地よさで夢を見る
風が一つ、木々が鳴き
風が一つ、雲が去る
偽りなき月光の下
そうして私は眠るのである
【 解説 】