ケイアキ小説
□不思議の国のケイスケ
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ホテル前で女と別れて帰る気分でもない。
時刻わ23時。
満月なのにホテル街のいやしい明かりで光が全く届かない。
自己嫌悪に陥る男は重い足を引きずりながらホテル街を抜け出し、時間を潰す為に近くのコンビニにへと向かった。
ポケットに入れてある携帯がメールだと知らせている。
あいつかとうんざりした表情を浮かべただけで携帯を開こうとしない。
きっと結婚話の続きだろうと踏んでいた。
(全て俺が自分で巻いた種なんだ、あいつは何も悪くない。
被害者だ)