ケイアキ小説

□佇立瞑目
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※※※

2時間もたつのにまだ帰ってこない…。
こんなに時間を空けるんだったら書置きくらいしろよな、ったく。
…。
…〜っ。
こんな乙女思考な自分にイラつき、髪をくしゃっとわしづかんだ。
ケイスケだって自分の用事くらいあるのに、プライベートに入り込みすぎだ。
「ちっ」
ケイスケと別の生活を送ってた時はふらっと出かけれたのに、
気晴らしに出かけるにしてもいつもケイスケと一緒だったから何処へ行けばいいのかわからない。
マグカップの取っ手を上下に触ってから口にすると、二度目に入れたコーヒーも考え込んでたせいで冷め切っていた。
深いため息がこぼれる。
…3度目に入れるコーヒーは甘くしてやらない。
苦いの飲んどけばいいんだ、あいつなんて。
せっかくお前の大好きな味にしてやったのに…。
…ケイスケ…。
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