ケイアキ小説

□ケイスケのタイプ
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郡司からタオルを奪いとって更衣室に行こうとしたら
「だったらさぁ〜、女の好み、言え。そしたらぁ〜もう何も言わないからぁっ」
後ろから優しく抱きしめられ体が反射的にビクつくついた。
俺よりも身長の高い郡司に抱きしめられるとすっぽりと収まってしまう。
何の抵抗も出来なくなる。
何でこんな事になってんだろうと頭の端で第三者かのように事を考えてる自分がいた。
「ほら、タイプ言わないとこのままヤッちまうよぉぉ〜??」
郡司は胴衣の中に手を滑り込ませ俺の胸の突起を力強く摘んだ。
「ぅあ゛ぁぁぁっ!!!!!」
痛みに絶えられなくて膝から崩れ落ちてしまった。
生理的な涙が頬を伝うのがわかる。
「いい声で鳴くんだな、お前。もっと痛くされなかったらさぁぁぁ〜タイプ教えろよぉぉ〜なぁぁ、けいすけぇ」
答えなかった本当にヤられそうだよ俺、貞操の危々!?
「俺の…俺のタイプは…色白で黒髪のショートの女の子…だよ…答えたんだからもういいだろ!!」
「うん、もういいぜぇぇ…ひゃはははははっ!!じゃなぁ、けいすけぇぇぇ」
案外あっさり開放してくれたからあっけにとられてしまった。
…え!?えぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇーっ!?
さっきのあのくだりいらなかったんじゃ…
一気に脱力感が体をおそい俺は床に手を着いた。
郡司に文句言ったところで俺がコテンパンにやられるのは目に見えてるし…
あいつは剣道部元主将で負け知らずだったんだもん。
俺、一度も勝った事ないし…。
自分の弱さをかみ締めながらとぼとぼと更衣室へと向った。
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