ケイアキ小説

□ラクガキ。〜アキラの場合〜
1ページ/3ページ

「ケイスケぇ〜。風呂上がったぞぉ」
髪を雑に拭きながら風呂から出てくるとケイスケは静かな寝息を立てて眠っていた。
(…なんだ、寝てるのか…)
起こすのも可哀想だが明日の仕事に支障が出てもいけない。
寝冷えして風邪を引かないようにそっとタオルケットをケイスケにかけてやると、寒かったのか自ら体を包みこませた。
(…こいつ風邪ひかないだろうな)
アキラはソファーに座り一息き、最近の生活を思い返す。
最近夜の営みが行えないほどに仕事が忙しく、帰って来ても風呂に入って寝るだけという生活がここ何日か続いていた。
アキラに触りたいケイスケだが性欲より疲れのが勝ちベットに入るとすぐ眠りに落ちてしまう。
よっぽど仕事がえらいのだ。
幸せそうに眠るケイスケを見て何かしてやろうと思い立ち
(…そうだ…)
アキラはペン立てから油性のマジックを取り出しケイスケに気付かれないように近づいた。
そうっと。
息を殺して。
そぉーっと。
…きゅー、きゅー、きゅー。っと。
アキラはケイスケの両ほほに3本ずつ横線を引いた。
「…くすっ…くくくくっ」
自然とアキラから笑みがこぼれ出す。
次へ  

[戻る]
[TOPへ]

[しおり]






カスタマイズ