銀色はいすくーる

□5時間目
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「よし、今日は………」



男子生徒はチェック表を片手に、シャープペンシルでチェックを入れていた。

それを見つけた神楽は、興味津々で近付いてくる。



「どうだったアルか?」

「えっ?
 あぁ、チェック表か。これだよ」



チェックをしていた男子生徒は神楽にチェック表を見せた。

そして、神楽は不敵な笑みを浮かべた。

しかし………



『神楽ちゃん、どうだったの?』

「ふっふっふ……今日は貰ったネ。
 銀ちゃんの分がついてたヨ!」

『えっなんで先生の分が?!』

「あらあら、よかったじゃないの」

『え、あの…銀八先生の分まであるの?!』

「ていうか、銀さんはまだかしら?
 早く来てほしいんだけど」

「そう言えば猿飛さん、少し静かにしてくれません?
 隣でキャーキャー叫ばれてもこっちは授業しているの。
 五月蠅いの、ふざけんじゃないわよ」

「なんですって!?」



突如、妙とさっちゃんの喧嘩が始まる。

そこへ更にゴリラが応戦。



「待ってください!
 お妙さんに怪我はさせる訳にはいかない!
 俺が代わりに「ゴリラは黙ってなさいなフゴォッ!



ゴリラ、DOWN。

しかし女二人の対決は続く。



バキィッ!
「そうだ、瑠奈さん。
 今日は確かクラスの係とか決めるそうなんです」

『へぇ、委員会とか?』

ゴキッ!
「そうなんですよ」

『わぁ!あたし、何しようかな?』

ザシュッ!
「でもまぁ、1年生ですからあんまり特別な仕事は無いですよね」

ガンッ!
『それもそうだね。
 あんまり期待はしない方がいいのかも…』

パリンッ!
「でも、委員会は整備委員とかそういうのは面倒そうで…
 僕はもっと楽なのが良いですね。
 中学では結構押し切られてましたから」

グオァァァッ!
『あたしは広報委員とかがいいな。
 放送とかするの!』

ウギャァァァアアアッ!
「あ、それいいですね!
 たしか…男女1人ずつでひとクラスだったと思いますよ。
 なれるといいですね」

ウガァァァッ!
『うんっ!楽しみだよ〜』



ちょっ!お妙さん?!
 俺ですよ!貴方の近藤です!
 ちょっこっちに刃物向けな……ギャァァァ!


死ねェェェ!

「テメッ…総悟ォォォ!
 俺に攻撃してくんなァァァ!」

「別に避けてるんだからいいでしょう」

「良いわけねぇだろうがァァァ!」

「おまっ………
 タコ様ウィンナー食うんじゃねぇヨ!」

「タコサンウィンナー1個デガタガタ言ウンジャネェヨ」



後ろから聞こえる怒号やら、殺伐とした音をバックに新八と瑠奈はまったり会話する。

しかし、しばらくして銀八が到着する。



「おーい、うるせぇぞ。
 いい加減にしやがれ、怒られるの俺なんだからよォ」

「そりゃそうですよ、先生なんですから」

『せんせーっ!
 今日、委員会決めますか?』

「おー決めるよ?
 つーか、1zってこんなに真っ赤な教室だっけか?
 つーか、誰の血だコノヤロー」

「すいません先生、今この死体を片付けますから。
 さ、さっさと焼却炉に持っていきましょう」

「ちょっ!お妙さん?!」



妙は近藤を引きずりながら、教室を出ていく。

その後を、土方・沖田が追いかけていった。



「ったく、結局真っ赤なままじゃねェか」

『あ、それなら私!
 わたし、掃除しまーす!』



ニッコリ笑って、手を挙げる瑠奈。

そして、早速左手にははたきやら箒やを持ち始める。



「いや、血にまみれた教室をご機嫌で掃除する人なんて見たことないですよ……」

「でも、掃除していくところどんどん綺麗になっていくネ」

【う、うぉぉぉっ!】



エリザベスも看板で驚きを表現している。

そして、妙が戻ってくるのと同時に……



「あら……教室を間違えたかしら?」

「ぴっかぴかアル!」

「いや、凄いですよ」

『え?あの、そこまで言われるような事はしてないと思うんだけど……?』

「んじゃ、神崎が掃除してくれたから…
 よし、早速決めるぞ!俺らだけだかんな、あと」

「え、それじゃあテストよりも早く決めとくべきだったって事ですよね?」

「その通りだ!」

「その通りだ!
 ……じゃねぇよ!
 さっさと決めようって言えよ!」

「よし、んじゃ始めんぞー」

「あれ、無視?!」


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