銀色はいすくーる

□4時間目
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『はっはっは………つっ疲れたかも。
 どうしよう、朝食べてないから…
 あ〜ご飯食べたいよ…』



瑠奈は、寝坊の所為か微妙に髪もボサボサ。

靴下や、着ているものが微妙にユレユレだ。

更に、走っているのでかなり変な格好と言えば…そうかもしれない。



『はぁ…もういいや。歩こう』



――あ〜あ、転校初の遅刻だぁ…

落ち込みながら、グスグスと歩いていると後ろから、何かがこちらに向かって突進してきそうな音がした。

そう、「ドドドドドドドドドドドドドド…」みたいな。



『えっと…え?
えぇ―――?!

「瑠奈―――っ!!!」

『きゃっ!……って、神楽ちゃん?』

「あまりにも、瑠奈が遅いから来ちゃったヨ」



神楽ちゃんは、ニコニコと明るい笑顔で言った。

瑠奈は、その笑顔を見て一緒にニコニコとなって、「じゃあ、行こうか」と言って一緒に登校した。

神楽ちゃんの話によると、「別に遅刻なんて1zでは日常茶飯事アル」だそうだ。

まぁ、その返事で少しホッとした瑠奈。



『ふふっ……
 今日はね、ちゃんと神楽ちゃんの要望通りお弁当を作ってきたよ』

「マジでかァ!ありがとうネ、瑠奈〜っ!」

『あははっこれぐらいで大げさだよ』

「何入ってるアルか?
 タコ様ウィンナー入ってるアルか?」

『(あ………)
 残念、ウィンナーは入ってないけど…
 今日は、サンドイッチ作ったから。
 で、ベーコンエッグとか…後は、ポテサラとか…
 「あぁ!」え、どうかした?』

「唐揚げアルネ!キャッホーッ!!」

『(あれ、結構嬉しそう…)』



神楽ちゃんは、お弁当を掲げてとてもうれしそうにはしゃいでいた。

それにつられて、瑠奈もはしゃいで多少迷惑と分かってても、

神楽の笑顔につられて笑いながらの登校でした。



「おはよーアル、新八!」

『おはようー』

「あっ神楽ちゃん、神崎さん。
 おはようございます」

『あっ新八君。おはよー。
 …えっと、神崎さんなんて堅苦しいよ。
 瑠奈って呼んでくれてもいいんだから』

「あっはい。瑠奈…さん!」

『うん!』

「あれ、それよりも姉御は?」

「あぁ、姉上?
 僕よりも先に出てきたはずなんだけど…
 変だなぁ………?」



神楽は、とてもガッカリした表情だ。

新八は相変わらずだなぁ…と、苦笑いをする。


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