青の言葉(20)
□空に妬いて空に請う
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ずっと見てきたんだよね?あの人を。
あの人は空を見るのが好きだから、あなたはそんなあの人をずっと見てきたんだよね?
なんだか妬けちゃうな。
でもあの人が辛い時も悲しい時もずっと見守っててくれたんだよね?
あと5年、あと5年早くあの人に出逢いたかった。
そしたらあの人の辛い時も悲しい時もずっと傍にいる事が出来たのに。
それどころか、根拠のない自信振りかざして、そんな思いすらさせてないし!なんて言えたと思うのに。
でも今さらそんな事はどうしようもないから、これからを優しさで埋めたいから
今だけはまだあの人を見守ってて。
いつでも好きな時に会える自分じゃないから、あなたには少し妬けちゃうけど、
そこからあの人を色んな表情で見守ってあげてて。
あなたが星を抱える時、あなたが月の子守唄を聴く時、あなたが太陽の顔を示す時、あなたが雲と遊ぶ時、
あの人は必ずあなたを見上げるから、いつもあの人を見守ってて。
僕があの人の隣に並び共に歩くその日まで、妬いちゃうけどいつもあの人を見守っててよ。